東北のレトロな温泉宿6選!タイムスリップした気分で名湯を堪能

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「奥羽地方」とも呼ばれ、本州の東北に位置する東北地方は全6県から構成されます。
今回は東北にある温泉宿のうち、まるでタイムスリップしたような気分が味わえるレトロな雰囲気の施設を各県から1つずつ、入浴できる温泉の特徴とともに紹介します。

山形 鳴子ホテル:創業140年の老舗湯治宿の色が変わる硫黄泉で健康ボディに


まず紹介するのは、山形県は鳴子峡(なるこきょう)近くにある老舗「鳴子ホテル」です。東北を代表する紅葉スポットであり、紅葉を背景に渓谷を渡る橋と電車を見ることのできる鳴子峡には、10月中旬から11月になる全国から多くの観光客が訪れます。このため、シーズン中は日中をメインに非常に混雑し、ゆっくり展望台から紅葉を見られないということもあるようです。

そこでおすすめしたいのが、前日から近隣の鳴子ホテルに宿泊し、翌早朝から朝日が照らす鳴子峡の紅葉を見に行く方法。この方法なら、混雑を避けつつ時間に余裕をもって紅葉を見に行くことができますし、早朝特有の美しい紅葉の様子も見られますよ。

鳴子ホテルは創業140余年の老舗旅館で、紅葉と一緒に温泉入浴と老舗旅館での滞在・食事を楽しめ、青葉館、紅葉館と2棟の建物を持ち、大小125もの客室を有する鳴子ホテルには、家族やカップルで気兼ねなく入浴を楽しめる露天風呂付き客室もある魅力たっぷりのホテルです。

館内着であり、温泉地や旅館によって特徴のある浴衣には、名産品のこけし柄を採用。昭和30年から続くこけしデザインの浴衣は、地域が育んできた歴史・文化を感じられる「レトロかわいい」アメニティとして現在も愛されています。

泉質・効能

鳴子ホテルが有する源泉は全部で3本あり、以下の泉質・効能を持つ温泉がわき出しています。

泉質
含硫黄-ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物泉
効能
神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔、冷え、疲労回復、健康増進、慢性皮膚病、慢性婦人病、切り傷、糖尿病、やけど、虚弱児童

複数の性質が交じり合った源泉であるため、外気への触れ方、その日の天候や湿度により、お湯の色が透明、緑色透明、乳白色、うぐいす色など変化しますので、紅葉の時期には、葉の彩りだけでなく、お湯の鮮やかな色も楽しめますよ。

▼ 鳴子ホテル

青森 浅虫温泉 津軽本陣の宿 柳の湯:総ひばりの御湯殿と純和風客室で歴史を感じよう


青森県からは「浅虫温泉 津軽本陣の宿 柳の湯」を紹介します。江戸時代、この地を訪れる要人のための津軽藩直轄の宿泊施設・東本陣であった柳の湯は、陸奥国弘前藩の2代藩主・津軽信牧から名を賜ったと伝わる由緒ある宿です。

入浴施設としてはヒバ、つまり檜を使い江戸時代に作られた「御湯殿」と、近年になってから作られた総ヒバづくりの露天風呂があります。

泉質・効能

柳の湯で入浴できる、温泉の泉質・効能は以下の通りです。

泉質
ナトリウム・カルシウム・硫酸塩・塩化物泉(低張性アルカリ性高温泉)
効能
神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、打ち身、くじき、慢性消化器病、痔、冷え、疲労回復、健康増進

お風呂以外では、伝統ある日本庭園を望み落ち着いた空間の純和風の客室、陸奥湾で獲れた魚介をはじめ、地元食材を使い丁寧に作ると料理が、柳の湯の自慢です。滞在中には庭園の景色と食事を通して、目と舌の両方で四季折々の津軽の姿を体感できるでしょう。

柳の湯、周辺地域でのイベントスケジュール

周辺地域では年間を通してさまざまなイベントが催されているので、興味のあるイベントの開催時期に合わせて柳の湯滞在を楽しむのがおすすめです。

青森市開催のイベント
八甲田春スキー、八甲田・十和田湖ゴールドライン雪の回廊バスツアー、青森春まつり
横浜町開催のイベント
菜の花フェスティバルinよこはま
弘前市開催のイベント
弘前城桜祭り

青森市開催のイベント
青森ねぶた祭、浅虫温泉花火大会、雪谷かがり(花火大会、大文字焼き、盆踊り)、浅虫水族館サマーフェスティバル

青森市開催のイベント
秋の収穫祭
平内町開催のイベント
ほたての祭典
青森県全域
紅葉

青森市開催のイベント
豪雪青森/幻想の雪国体験とねぶた運行体験ショー、モヤヒルズ・ウィンターフェスティバル
平内町開催のイベント
白鳥祭り

▼ 浅虫温泉 津軽本陣の宿 柳の湯

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宮城 秋保温泉 伝承千年の宿 佐勘:伊達政宗公が愛した温泉でやすらぎを


宮城県からは、1,000年以上この地で温泉宿を営んできたという「秋保温泉 伝承千年の宿 佐勘」を紹介します。佐勘は、戦国武将であり千代藩主として知られる伊達政宗ゆかりの宿。およそ1,500年前、第29代に当たる欽明天皇が湯治に来たとして記録ののこる秋保温泉にあって、江戸時代には伊達政宗の湯あみ御殿として栄えたと伝えられます。

歴史ある温泉宿ゆえ、敷地内にはその歴史を感じられるものも数多くのこります。主屋には400年前に高野山から持ち帰ったとされる聖火がいまも燃え続け、伊達家ゆかりの品や貴重な資料の展示も行っているそうです。

また、宿自慢の入浴施設にも、伊達政宗とのゆかりがあります。佐勘には「名取の御湯」「河原の湯」と2つの大浴場がありますが、このうち「名取の御湯」は伊達政宗が外敵から身を守るため設置した浴槽周りの格子をのこしたデザインです。

以下に、名取の御湯と河原の湯、それぞれの浴場の特徴をまとめたので確認してくださいね。

名取の御湯の特徴

  • 伊達政宗の湯浴み御殿だった浴場
  • 周辺を格子で囲まれているが、自然光が差し込む広くて解放感のある檜づくりの浴槽
  • 日によってバラ、かんきつ、檜を浮かべた異なる趣・香りのお湯を楽しめる
  • 格子ごしに名取川を望み、入浴しながら歴史ロマンを感じられる

河原の湯の特徴

  • 渓流沿いに建てられ、名取川を眼下に望みながら入浴ができる露天風呂
  • 源泉かけ流しで、頭上には大きなかやぶき屋根があり、秘湯のような雰囲気がある
  • 水の流れる音、葉の擦れる音、秋には紅葉、冬には雪景色と季節によって変わる名取川沿いの景色を大パノラマで眺められる

大浴場近くには「湯上り亭」として、名取川を見下ろす絶景の休憩所があり、入浴後の待ち合わせやクールダウンをしながら絶景を楽しめます。湯上り亭は佐勘の宿泊客だけでなく、日帰り入浴でも利用できますから、休憩を兼ねてぜひ利用してみてください。

▼ 秋保温泉 伝承千年の宿 佐勘

福島 向瀧:宿そのものがまるで観光地!宮大工の技が光る木造建築文化財の宿


福島県から紹介するのは、登録文化財制度の第一号物件になるほど歴史・趣のある建物に宿泊できる「向瀧(むかいだき)」。向瀧最大の特徴は、何と言ってもその建築様式にあります。

千鳥破風の玄関に始まり、床・軒下に数寄屋造りの特徴である木材の美しさを感じられる回廊、階段、飾り窓に至るまで館内では随所に日本建築の粋を見ることができます。

また、24ある客室は部屋の造り、細工、窓から見える景色に至るまですべて「あえて不ぞろい」になるように造られています。これは、泊まる人の好みや季節で滞在する部屋を変えることで、泊まる度にまったく異なる趣を楽しんでもらえるようにという宿の方の心遣いです。

向瀧の温泉の特徴

入浴施設としては江戸時代からのこる「きつね湯」、大きな窓と大理石の浴槽が特徴的な「さるの湯」、タイルがレトロかわいい「貸し切り顔俗風呂」の3種類があります。いずれのお風呂で入れるお湯も、泉質は切り傷や慢性皮膚病の治癒に効能があり、化膿止め軟膏の成分に近い硫酸塩塩化物泉です。

食事の魅力

向瀧の朝食・夕食では、地元食材を化学調味料を使わずやさしく、おいしく調理した自慢の会津郷土料理がいただけます。
海のない地域であるため、一般的な懐石料理のように魚介のお刺身、カニなどは並びません。魚料理には鯉が使われ、野菜は地元産の有機栽培品をメインで使用。季節感と会津の歴史に配慮した料理が、適量・適温で並びます。

お湯と食事で心身を癒し、遊び心がありながら美しい日本建築を目で楽しみたいなら、ぜひ向瀧を訪れましょう。

▼ 向瀧

岩手 花巻温泉郷 台温泉 中嶋旅館:宮沢賢治のふるさとの名湯は天然の岩風呂が魅力


岩手県からは、作家・宮沢賢治の地元から「花巻温泉郷 台温泉 中嶋旅館」を紹介します。童話作家、詩人の他、地質学者や教師、農業指導者でもあった宮沢賢治は、現在の岩手県花巻で生まれ育ちました。

幼い頃より故郷・花巻の自然に興味を持ち、鉱物や植物の採集に没頭しながら蓄えた膨大な知識、豊かな感受性・想像力の賜物として、数々の小説や童話が生み出されたと考えられています。

このような背景を持つ花巻温泉郷にある中嶋旅館の特徴は、天然の岩盤をくりぬいて作られた岩風呂です。浴槽の底が傾斜になっていて、最も深いところでは推進90㎝と大人が立って入浴できるようになっていて、天然岩風呂以外にも大理石を貼って作られた大理石風呂、無料で貸し切り利用可能な家族風呂が楽しめます。

泉質・効能

中嶋旅館では、以下の泉質・効能の温泉を楽しめます。

泉質
弱硫黄泉
効能
神経痛、筋肉痛、関節痛、運動麻痺、筋肉のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔、冷え、疲労回復、健康管理、外傷口神経痛、リウマチ、慢性皮膚病、慢性婦人病、胃腸病

客室は純和風で、6~12畳の畳張りの部屋が基本。また部屋以外でも廊下や階段など、館内の随所に明治期、大正期を感じさせるレトロな日本建築を見ることができます。宴会場として、最大35人まで収容できる大広間もあるので、大人数での温泉旅行先としてもおすすめです。

▼ 花巻温泉郷 台温泉 中嶋旅館

秋田 強首温泉 樅峰苑:大正ロマンあふれる庄屋屋敷で希少温泉「ヨウ素泉」を味わおう


秋田県からは、庄屋屋敷への宿泊と要素温泉を楽しめる「強首温泉 樅峰苑(こわくびおんせん しょうほうえん)」を紹介します。樅峰苑最大の特徴は、世界的に見てもめずらしい高濃度の「ヨウ素泉」に入浴できることでしょう。

泉質・効能

茶褐色の湯色、湯の花が舞い塩辛いヨウ素泉は、以下の効能が期待できます。

泉質
含よう素-ナトリウム-塩化物強塩温泉
効能
切り傷、末梢循環障害、冷え、うつ状態、皮膚乾燥症、筋肉痛、関節痛、腰痛症、神経痛、糖尿病、疲労回復、健康増進

湯量が豊富で、源泉かけ流しのヨウ素泉入浴が楽しめる樅峰苑の入浴施設は、「ひのき風呂大浴場」と貸し切り露天の「大樹の湯」「こもれびの湯」の3種類あります。

大浴場では、椅子や洗面器に至るまで檜造りにこだわった贅沢な空間での入浴を、貸し切り露天風呂では樹齢380年以上と伝わるもみの木を望む、解放感ある入浴を楽しめます。午前11時~午後6時までの間なら日帰りで入浴できますので、宿泊しない場合でも、近くまで来たらぜひ立ち寄ってみましょう。

客室は大正時代に建てられた建物を使用し、欄間や柱、ふすまからは、建設当時の職人が贅を尽くし施した仕事、細工を見ることができ、大きな窓からは貸し切り露天風呂からも望める宿のシンボル・もみの木をはじめ、季節により姿を変える庭園を望めます。

▼ 強首温泉 樅峰苑

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おわりに:東北各地のレトロな温泉宿で、時間を忘れてくつろごう

伊達政宗など有名な武将の出身地であり、文豪や作家との縁も深い東北地方には、歴史ある温泉宿がたくさんあります。そのうちのいくつかは、伝承や源泉だけでなく建物も建設当時の姿のままのこっていて、江戸や明治、大正時代の雰囲気をいまに伝えています。普段の忙しさを忘れ、ゆっくり心身を休めたいなら、東北のレトロ温泉宿に泊まってみてくださいね。

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