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温泉療法にはどんな効果があるの?

温泉
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日本をはじめ、世界中で古くから行われてきた自然療法のひとつに恩浅慮方があります。

今回は温泉療法がどのようなものか、具体的な内容や実践することで期待される療養泉別の効果、注意点などをまとめて紹介します。

温泉療法ってどんなセラピーなの?

国際温泉気候医学会のリーダー格であるドイツ温泉協会によると、温泉療法は以下のように定義づけされています。

ドイツ温泉協会による、温泉療法の定義

地価の天然産物である温泉水、天然ガスや泥状物質などのほか、温泉地の気候要素(自然環境全般)も含めて医療や保養に利用すること

温泉療法は日本では「湯治」として、そしてヨーロッパ諸国では「バルネオセラピー」として、古くから人類が親しんできた自然療法なのです。

日本においては、現代医科学の視点からの明確な定義はされていません。しかし一般的には、以下のような処置を受けたり、入浴法を実践することを温泉療法と言います。

温泉療法の具体例
  • 日常生活から離れた温泉地で、現地の気候に触れながら、温泉に適宜入浴する
  • 温泉への入浴と合わせ、理学療法や運動などの刺激を体に与える

なお温泉療法は、大きく以下2つの分野に分けられます。

温泉療法の分類

狭義の医療的温泉療法
温泉療法のうち、主に温泉病院の医師の管理下で慢性的な疾患や、疾患の後遺症・外傷などで低下した身体機能の回復・治療を行うもの
温泉ウェルネス
温泉療法のうち、特に健康増進や病気予防、心身の保養を目的とするもの

温泉療法の具体的な効果って?

温泉療法を受けることで期待される効果としては、以下が挙げられます。

温泉療法によって期待できる効果
  • 慢性的な疲労や痛み、不快症状の軽減や改善
  • 健康状態の回復や増進、免疫機能の向上

温泉のなかでも、特に温泉療法に役立つとされる療養泉(りょうようせん)に数日間入れば、上記のような効果を実感できるでしょう。

なお温泉療法を受ける期間は数週間単位の長期になるほど、実感しやすくなります。
ここからは、温泉療法に適した療養泉の種類別に、それぞれの温泉が持つ泉質や健康効果を解説していきます。温泉と温泉療法の理解に、ぜひ役立ててくださいね。

療養餞別、泉質の特徴と効果

アルカリ性単純泉(アルカリ泉・単純温泉)
塩化物泉
  • 塩分が多い泉質
  • 塩分が皮膚に付着することで保温・血流を良くする
  • さらに切り傷の治癒や乾燥肌の軽減、末しょう循環障害、冷え性、うつ状態を軽減する効果が期待できる
  • 飲用すれば、萎縮性の胃炎や便秘が改善されることも
炭酸水素塩泉
  • 皮膚の角質を柔らかくする作用があるため、美人の湯と呼ばれる
  • 切り傷の治癒や皮膚の乾燥、末梢神経障害、冷え性の改善に効果的
  • 飲用すれば胃や十二指腸の潰瘍、逆流性食道炎、高血糖や糖尿病、痛風などの改善・予防効果も期待できる
硫酸塩泉
  • 切り傷の治癒や皮膚の乾燥、末梢神経障害、冷え性の改善、うつ状態の改善に効果が期待できる
  • 飲用すれることで胆嚢、腸のぜん動運動を活発化させるといわれていて、胆道系機能障害や高コレステロール血症、便秘改善にも役立つ
二酸化炭素泉
  • 細かな気泡がたくさん入った泉質
  • 皮膚から吸収された炭酸ガスが血液循環を促し、切り傷の治癒や冷え性の解消、自律神経の失調の改善が期待できる
  • 飲用すれば胃腸機能の向上も
含鉄泉
  • 鉄分を豊富に含み、空気に触れると赤茶色に変色する。いわゆる金泉
  • 鉄欠乏性貧血の改善に役立つと考えられている
酸性泉
  • 酸性で、殺菌力の高い泉質。皮膚に沁みることもある
  • アトピー性皮膚炎や尋常性乾癬、皮膚化膿症などの皮膚疾患をはじめ、糖尿病の改善にも効果が期待できる
含ヨウ素泉
  • ヨウ素を多く含む、非火山性温泉の泉質
  • 飲用すれば高コレステロール血症の治療に効果的
  • ただし、甲状腺機能亢進症など、ヨウ素・ヨードの摂取に制限のある人には危険であるため、要注意
硫黄泉
  • 殺菌力が高い泉質
  • 皮膚表面の原因物質を取り除き、アトピー性皮膚炎や尋常性乾癬、慢性湿疹、表皮化膿症の治癒を促す
  • 飲用すると高血糖、高コレステロール血症を軽減してくれる
放射能泉
  • 微量の放射能を含む泉質
  • 炎症の鎮静化に効果的で痛風や関節リウマチ、硬直性脊椎炎などの症状緩和に効果が期待できる

温泉療法を受けるときの注意点とは?

温泉療法を受ける際に理解しておくべき注意点としては、以下が挙げられます。

温泉療法を受ける人が、理解しておくべき注意点
  • 温泉療法は特定の病気を治癒する治療法ではなく、慢性的な不快症状や苦痛を和らげ、健康の増進や心身の回復をはかるものである
  • その人の体質、持病の有無や種類によっては健康状態が悪化することもあるので、医師に相談のうえ受けるのが望ましい
  • 温泉療法による効果は泉質、温泉成分だけではなく、温度や温泉地の気候、また転地作用なども含めた総合的な反応である

また以下のような健康状態、体質の人は温泉療法に適しません。
医師に相談なく、独断で温泉療法を受けることは控えましょう。

温泉療法に適さない禁忌症の例
  • 熱や結核、腫瘍、貧血などの理由で激しく身体が衰弱している人
  • 心臓、肺、腎臓にちょっと動いただけで苦しさやむくみの出る重度の病気がある人
  • 目に見える出血がある、または消化器官から出血のある人
  • その他、慢性疾患が急激に悪くなった人

また、刺激の強い酸性泉や硫黄泉に入浴する場合は、皮膚や粘膜が敏感な人、極度な乾燥肌の高齢者などは注意が必要です。

また、高血圧や心臓・腎臓に疾患を抱える人が塩分含有量の多い温泉を飲用する場合は、あらかじめ医師に許可を取ってくださいね。

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おわりに:温泉療法は、泉質によりさまざまな健康効果が期待できる自然療法

日本でも古くから自然療法として親しまれてきた温泉療法には、主に苦痛や不快症状の軽減、健康増進の効果が期待できます。また入浴・引用する温泉の泉質により、皮膚疾患や冷えの改善、神経症状の治療効果なども見込めるのです。注意点や禁忌症についてしっかり理解したうえで、2~3週間を目安に温泉療法に挑戦してみましょう。

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