壱岐島、対馬、五島列島など、観光向きの離島の宝庫・長崎県。実はこれらのメジャーな島以外にも、自然に触れられる離島がたくさん。今回は知る人ぞ知る、長崎の離島で穴場の森林浴&癒しのパワースポットをご紹介していきます。
縄文の森が遺る「黒島神社」/黒島
2018年、ユネスコの世界文化遺産『長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産』に登録された長崎県の離島「黒島」。この島の本村集落にひっそりと佇む「黒島神社」が、森林浴好きの人におすすめのスポットです。
黒島神社は長崎県平戸市の古社・志々伎(しじき)神社の分社で、かつて神仏分離令を受けて廃止されましたが、明治12年に村社として再興された由緒ある神社です。
ここ一帯は神域とされており、神社の奥にある森は伐採されたことがなかったため、スタジイをはじめ、タブノキやモチノキ、ヤブツバキなどの照葉樹林が手つかずのまま生い茂っています。黒島では唯一の自然林で、縄文の森の面影が遺る希少な森林浴ゾーン。
黒島神社に隣接する金比羅神社も、鬱蒼とした森の中に鎮座するパワースポット。ぜひ参拝とセットで、緑に癒されてみてはいかがでしょうか?
- 住所
- 長崎県佐世保市黒島町190
- アクセス
- 黒島港から徒歩約5分
- 電話番号
- 0956-56-2311(黒島観光協会)
巨樹の生命力に癒される「根谷のアコウ&大サザンカ」/黒島
年間を通して温暖な海洋性気候の黒島には、亜熱帯植物が多く自生しています。その代表的なものが、クワ科の半常緑高木「アコウ」の木。防風林の役目を果たす木として島内のあちこちに植栽されていますが、特に見所なのが根谷地区にあるアコウの巨木です。
石垣に根を張る姿、幹や枝から出る多数の根からは、力強い生命力が溢れ出ています。大きな木陰の下で緑に癒されながら、巨樹の神秘性に触れられるパワースポットです。
また、根谷地区のもう一つの巨樹が大サザンカ。樹齢250年と推定され、幹まわりは1m80cm、高さは10m以上にもなる大きなサザンカです。サザンカの白い花、そして実から採れる油は隠れキリシタンの生活の一部を支えたといわれ、佐世保市の天然記念物にも指定されています。長崎県の島ならではの歴史が感じられる、幻想的な緑の空間です。
- 住所
- 長崎県佐世保市黒島町8-4
- アクセス
- 黒島港から徒歩すぐ
- 電話番号
- 0956-56-2311(黒島観光協会)
樹齢400年の巨木「大ソテツ」/平戸島
長崎県本土から平戸大橋で繋がっている「平戸島(ひらどじま)」は、車で行ける離島として人気の観光地です。佐世保市内から約1時間ほどの距離にあり、色彩の美しい教会群、異国情緒溢れる街並みが特徴的で、世界文化遺産の島としても注目を集めています。
平戸島はかつてオランダ・イギリス貿易の拠点だった島で、多くの貿易商が軒を並べて栄えたのが島内の浦の町です。この浦の町裏通り天満宮登り口にある、おすすめスポットが「大ソテツ」です。
大きく枝を四方に伸ばしている老ソテツは、江戸時代初期の貿易商・川崎屋の庭に植えられていたもので、樹齢約400年といわれています。あまりの大きさで自重を支えることができないため、今は鉄骨の支柱で支えられています。驚くほど太い幹からは生命力が溢れ出ており、木陰で涼むうちに、不思議とパワーを分けてもらえるでしょう。
- 住所
- 長崎県平戸市浦の町
- アクセス
- 平戸港交流広場から徒歩約3分
- 電話番号
- 0950-22-4111(平戸市観光課)
紅葉と静寂に癒される寺院「雄香寺」/平戸島
平戸島での穴場の森林浴スポットが、島の北部・大久保町にある「雄香寺」です。江戸時代以降の平戸藩主の菩提寺で、境内には歴代藩主と側室の墓、県指定の文化財「開山堂」がある観光スポット。
開山堂は鮮やかな赤塗りの建物で、別名「赤堂」と呼ばれています。この赤堂自体が美しいですが、境内には木々やツツジなどの花々が植えられており、緑とのコントラストも絶景です。参道は京都のような涼感あふれる並木道で、夏は新緑、秋は紅葉が美しく、季節ごとの自然美に出会えます。
毎年10月末には、本堂で大茶会が開催されるので紅葉狩りも兼ねて、参拝に行ってみてはいかがでしょうか。
- 住所
- 長崎県平戸市大久保町2166-1
- アクセス
- 平戸大橋から車で約10分
- 電話番号
- 0950-22-2011
おわりに:長崎まで観光に来たら、アイランドホッピングを存分に楽しもう!
離島の宝庫である長崎県には、手つかずの自然や歴史を感じられる穴場の森林浴&パワースポットがたくさんあります。特に平戸島は本土から車で行ける手軽さが魅力◎。長崎県本土の観光ついでに、静かな緑に包まれる癒し体験を送ってみては?
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