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ウッドショックで注目される国産木材|林業体験、森林体験で木の魅力を味わおう

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今回は、国産木材のメリットと国産木材の魅力に気づくために、林業体験、森林体験のメリットとおすすめスポットついて解説します。

ウッドショックによる木材の高騰で、国産木材に注目が集まっています。しかし、急に国産木材の生産量や流通量が増やせるわけではありません。国産木材を使うことには、どのようなメリットがあるのでしょうか。この「国産木材の問題」を解決するために、林業体験、森林体験が役立つはずです。ぜひ参考にしてください。

ウッドショックとは|木材の高騰はいつまで続く?

ウッドショックとは、輸入木材の不足が原因で起こっている建築用木材の高騰のことです。ウッドショックは、日本建築用木材の大半を輸入木材に頼っていることから起こっていますが、原因にはさまざまな要因が絡み合っていて、そのことはウッドショック長期化の原因にもなっています。

ウッドショックの原因
  • 建築用木材の自給率の低さ(2019年で37.8%|林野庁
  • アメリカの政策により自宅の建築需要が増加したことで木材需要も増加している
  • アメリカの木材供給先であったカナダでのキクイムシ被害の増加
  • 新型コロナウイルス拡大の影響による労働力不足
  • 新型コロナウイルス拡大の影響で海運業が落ち込んだことによるコンテナ不足
  • 中国経済が回復したことで木材需要も急激に高まった
  • 新型コロナウイルス拡大の影響で日本国内で郊外の新築需要が増えたことによる木材価格の高騰

ウッドショックによる木材の高騰が続いていることで、木造住宅の建築費用も高くなってきています。ウッドショックには世界全体の経済や社会情勢が影響しているため、ウッドショックがいつまで続くかはまったく見通しがついていない状況です。

大手住宅メーカーや建築メーカーは木材を大量調達できるため、大きな影響はないといわれていますが、地域の工務店や建築メーカは木材の確保が困難になってきています。

ウッドショックで高まる国産木材への注目

ウッドショックによる木材不足と木材の高騰により、国産木材への注目が高まっています。これは、木材の確保の難しさを緩和するために国産木材への代替が進められていることも関係しています。

しかし、ウッドショックで輸入木材が不足しているからといって、国産木材の生産量や供給量を急に増やせるわけではありません。木材は木の成長を待つ必要があるうえに、木材の加工用機材も限りがあるからです。
加えて、国産木材も不足している状態のため、国産木材の価格も上昇傾向にあることも問題になってきています。

日本家屋(木造建築)や日本の木材家具の魅力のひとつに木材の温かみや木材が持つ効果が挙げられます。国産木材の流通が充実するまでには少し時間がかかりますが、今のうちに国民の一人ひとりが国産木材で作った木造建築や木材家具の魅力とメリットを見直すことが、ウッドショックの解決と再発防止に役立つかもしれません。

国産木材の魅力|メリットとデメリット、輸入木材との違いは?

国産木材の魅力を知るには、国産木材と輸入木材のメリットとデメリットを理解し、それぞれの違いを理解しておく必要があります。

国産木材のメリットとデメリット

国産木材のメリット
  • 木目がまっすぐで年輪が狭いため見た目が美しく、変形しにくい
  • 日本の気候との相性が良く、日本で使う分には耐久性が高く長持ちしやすい
  • 雨にぬれても腐りにくい
  • シロアリ、ダニ、カビなどに強く、防腐剤や防虫剤が必要ない
  • 防腐剤や防虫剤による健康リスクがほとんどない
国産木材のデメリット
  • 流通量が少なく供給が安定していない
  • 大きなサイズ(径)の木材に使える原木が少ない
  • 建築用、加工用の木材として使えるようになるまで年月がかかる
  • 建築用木材として使えるようにするのに手間と時間がかかる
  • 国産木材を美しく仕上げるためには高い加工技術が必要

輸入木材のメリットとデメリット

輸入木材のメリット
  • 安価で手に入りやすく供給量が安定している(ウッドショック前)
  • 種類が豊富なため目的や好みにあわせて使い分けがしやすい
  • 大きなサイズ(径)の木材が手に入りやすい
  • 日本の気候では育たない木材がある
輸入木材のデメリット
  • 一部、日本特有の気候にあわず腐りやすい種類の木材がある
  • 国産材に比べてシロアリに弱い種類の木材がある
  • 年輪が大きいため乾燥による変形が起こりやすい
  • 輸送距離が長いためひび割れや損傷などのリスクがある
  • 防腐剤や消毒剤による健康リスクの懸念がある

一般的には、国産木材のほうが高価ではなりますが、杉材など比較的安価で手に入る木材もあるので、工夫次第では輸入木材と大きく変わらない価格で木材をまかなえる場合もあります。

国産木材の需要が増えて供給が安定すれば、今よりも多少低い価格で安定する可能性がありますし、何より、国産木材の供給が安定することは日本の森林を守ることにもつながります。

森林や木材には、それだけで健康効果が期待できますが、国産木材には精油を多く含むものが多いです。防腐剤や防虫剤による健康リスク避けることができるうえに、精油の効果も期待できるることは、国産木材の大きな魅力といえるでしょう。

つまり、国産木材を使うことは日本の環境や産業をを守るSDGsの活動につながるだけでなく、心身の健康を守ることにも役立つということです。

国産木材を使うと補助金がもらえる場合も

近年は、木のおもちゃに触れさせる機会を増やして子どもの感受性の発育や知育に役立てる「木育」に注目が集まっていますが、すでに説明した国産木材の供給が安定することによる森林保護への影響に関しても多くのメディアが触れています。

このことから、林野庁では国産木材の普及のために「木育体験」や国産木材の利用促進を助ける活動を行っています。また、県や自治体の範囲ではありますが、以下のように国産木材や特定の都道府県産の木材を使った建築、リフォーム、木育活動に補助金を出している地域もあります。

国産木材に関する補助金の例

林業体験、森林体験のススメ|国産木材の魅力に気づくために

国産木材の魅力とメリットについて理解できたところで、国産木材の魅力を実際に体験する方法を紹介します。モデルルームや木育体験など、国産材木に触れる機会はありますが、おすすめしたいのは林業体験や森林体験です。

林業体験とは、1日〜数週間(長いときには数か月)林業の仕事を体験することで、林業に就業した後のイメージを明確にするために行われている、もともとは「林業への就業者を増やす」ための施策です。

しかし、最近は一般の人を対象にした林業体験も増えています。たとえば、子どもに林業や国産木材、地域の産業に興味を持ってもらうために「きこり体験」や「木のおもちゃ作り体験」を開催したり、仕事や学校に疲れている人が森林や木材とふれあいリフレッシュすることを目的に開催されることもあります。

森林に入って森林浴を楽しんだり、木に触れて五感で楽しんだり、木を加工したり、ボランティア活動をすることは、リラックスやストレス対策につながります。子どもにとっては有意義な自然体験となり、社会性や人間性を養う機会になるでしょう。

実際に、都会生活のストレスに悩む大人の参加や、学校生活がうまくいかない子ども、自然に触れ合いながら子どもの感受性を高めたいと思う親子や家族の参加者が増えています。

日中に林業体験をして、近くの温泉やホテルに泊まって地元のグルメを堪能するというのも悪くありません。社会貢献やSDGsの活動しながら木の魅力を楽しめるのですから、むしろ、なかなか体験できない思い出の残る素敵な旅になるでしょう。

一般の人が林業体験や森林体験に参加するメリット
  • 適度な有酸素運動になる
  • 運動不足を解消できる
  • 体を動かし汗をかき、自然に触れ合うことでリフレッシュできる
  • 森林や木材が持つリラックス効果を体験できる
  • 子どもの情操教育になる
  • 地域活性化に貢献できる

林業体験、森林体験はどこでできる?おすすめの地域は?

林業体験の内容は、開催される地域や施設によって大きく変わってきます。アクセスしやすい地域や施設を選んでもかまいませんが、有意義な体験にするためには目的にあった内容の林業体験を選ぶことをおすすめします。

以下で、林業体験や森林体験ができる施設を地域別にわけて紹介するので参考にしてください。

北海道、東北

関東、甲信

東海、北陸

関西

中国、四国

九州

おわりに:国産木材の魅力の再発見のために林業体験、森林体験に出かけよう

新型コロナウイルスの拡大や世界的な木材の需要の上昇で起こった「ウッドショック」。木材の価格上昇により、さまざまな問題は起こっていますが、国産木材が見直されるきっかけにもなっています。
輸入木材が悪いというわけではありませんが、国産木材には多くのメリットがあり、国産木材の供給が安定することで木材自給率を高めることは、環境保全というSDGsの活動にもなります。
国産木材の魅力はすでに知っている人も多いと思いますが、林業体験や森林体験で楽しみながら木や森林に触れることで、新たな発見もあるはずです。この機会に、林業体験や森林体験にぜひ出かけてみてください。

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