通勤ルートや市街地もいいですが、せっかくサイクリングするなら、自転車走行に適したサイクリングロードも走ってみませんか?
今回はサイクリングロードの魅力について、初心者にこそおすすめしたい理由と利用上の注意点、各地の人気サイクリングロードの情報を一緒に紹介します。
サイクリングロードとは?自転車以外でも使っていいの?
サイクリングロードとは、信号のない自転車・歩行者専用道路のこと。
日本においては、以下条件を満たす道路のことをサイクリングロードと定義します。
- 日本でのサイクリングロードの定義
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- 主にスポーツやレクリエーションを利用目的とする道路
- 国土交通省、または各自治体の市町村が管理する大規模自転車道である
川沿いや海沿い、自然公園のなかなど景勝地に作られていることが多いため、信号や車と乗接触を気にせずにサイクリングが楽しめるようになっています。
ただし、場所によっては地域住民の生活道路や散歩道になっていることもあるため、利用するには他の自転車や歩行者への配慮が必要です。
信号による停止の必要はありませんが、周囲に配慮した余裕のあるスピードでの走行や徐行、停止が求められることは理解しておきましょう。
初心者はどんなサイクリングロードを走るのがいい?
サイクリングロードには、基本的に車の往来や信号による停止がありません。
このため、まだ自転車に乗りなれていないサイクリング初心者でも、車の往来が激しい一般道をコースにするよりも安全にサイクリングを楽しむことができます。
走るときは短距離・短時間から始めて、回数を重ねるごとに徐々に体を慣らしていき、走行距離と時間を伸ばしていくのが理想的。
初回なら往復で1時間、距離にして20㎞前後に抑えましょう。
往復30分ずつのコースなら、目的地だけを決めて折り返してくればいいので、コース設定も簡単です。
体が慣れてきて、2時間以上走るようになるなら、しっかりかしたコースプランニングが必要になります。
コースプランニングとは、あらかじめ走る予定コースを調べて勾配の程度や交通量、トイレや休憩スポットの有無・場所を調べて、頭に入れておくことです。
コースや休憩についてきちんと計画し、決めておかないと、適切なタイミングで休憩や栄養補給ができず体調不良に陥るリスクが高くなります。
2時間以上走るとなると、1時間に1回は休憩と水分・エネルギー補給の時間が必要です。
サイクリングロード上にどんな施設があるかは、ほとんどの場合公開されています。
Googleマップ®などのアプリを使って、コースと走り方のイメージ、休憩のタイミングなどもしっかり考え、思いがけない体力消耗や体調悪化のないよう準備しましょう。
なお、エネルギー補給にはスナックバーやパン、ゼリー飲料、飴、羊かんなど、すぐ運動エネルギーに変換できる甘いものがピッタリです。
持参するか、コンビニなど飲食物を購入できるようコースプランニングし、必ず準備してください。
このように、コースプランニングに必要な情報を得やすく、柔軟にコース設定を変えられるのも、初心者にサイクリングロードがおすすめな理由のひとつです。
超人気!しまなみ海道サイクリングロードは初心者にもおすすめ
愛媛県今治市、広島県尾道市を結ぶ全長60㎞の自転車専用道路のことを、しまなみ海道と呼びます。
瀬戸内海の島々を結ぶ7本もの橋を利用したサイクリングロードで、潮風と海、そして海に浮かぶ島の美しい景色を見ながら、サイクリングを楽しむことができます。
「日本一のサイクリングロード」を自称し、ロード上にはおよそ140か所もの宿泊・休憩・給水・トイレを使用可能な休憩所「サイクルスポット」を配備。
さらに、サイクリングロード上にある観光地のほとんどには、観光の間に自転車を保管するための自転車スタンドも併設されています。
しまなみ海道は走っていて気持ちが良いだけでなく、サイクリストに必要な施設・設備が揃った、中国・四国随一の人気観光地です。
多少のアップダウンはあるものの、自転車で走りやすく、かつコースを見失わないよう整備されているので、サイクリング初心者でも安心して楽しめますよ。
東京都内おすすめサイクリングスポット
東京近郊にも、サイクリングに適したおすすめのスポットはあります。
以下に、初心者におすすめの東京都内サイクリングスポットを2つ紹介しますので、参考にしてくださいね。
国営昭和記念公園
国営昭和記念公園は、東京都立川市・昭島市にまたがる国営公園内のサイクリングロード。全長は14㎞、歩行者を気にせず走れる自転車専用道路があります。
公園に入るのは有料ですが、自転車を持ち込んでも、現地でレンタルしても走行可能。
走りながら、また走った後にも美しく整備された公園内の庭園、水場、テーマパークを楽しめる楽しいコースと言えます。立川駅から徒歩約15分とアクセスも良好です。
多摩湖自転車道
多摩湖自転車道は、武蔵野市・西東京市・小平市・東村山市・東大和市にまたがる、東京都内で最も長いサイクリングロード。コース上には公園や水の神殿、コンビニやトイレが点在しています。
全長は22㎞と広いですが、さまざまな観光スポットを回りながらサイクリングに取り組めば、楽しみながらたくさんの距離・時間漕ぎ続けられるでしょう。
関西おすすめサイクリングスポット
次に、関西圏のおすすめサイクリングスポット3か所ずつ、紹介していきますね。
ぐるっと琵琶湖サイクルライン
ぐるっと琵琶湖サイクルラインは、通称「ビワイチ」とも呼ばれるサイクリングロード。滋賀県大津市の瀬田唐橋・中之島を出発地点とし、全長約193㎞で琵琶湖を一周できるようコース設定されています。
道中には琵琶湖周辺の有名観光スポット、おいしい飲食店などが点在しているので、休憩と観光を楽しみながらサイクリングができますよ。
武庫川サイクリングロード
武庫川サイクリングロードは、宝塚市から西宮市、尼崎市にかけて整備されたサイクリングロード。川沿いを中心に、兵庫県内の勾配が少ない市街地を縦断しています。
全長7㎞、走破にかかる時間は片道30~40分と短めなので、まさに初心者におすすめのサイクリングロードと言えます。
六甲山
兵庫県内にある山を利用した全長11.4㎞のサイクリングコース。山の地形を利用したコースなので勾配が多々あり、自転車での登板競争・ヒルクライムが楽しめます。
平坦なコースに比べれば難易度が高いですが、難易度別に複数のコースが設定されていて、初心者でも西六甲ルートなら走破できそう。ぜひ挑戦してみてください。
サイクリングは交通ルールを守って楽しもう
サイクリングロードでサイクリングする場合、最低限守るべき交通ルールは以下2つ。
- 軽車両である自転車は、車と同じく道路の左側を通行すべし!
- もともと付いていない車種でも、ライトやベルを装備して走るべし!
自転車は歩行者よりは強く、車よりは弱い立場です。
車のいないサイクリングロードを走るときでも、コースに入るまでの道路上などで車や歩行者との接触には注意しなければなりません。
周囲の人を自身の運転から守るため、そして何よりも、自分自身を危険から守るために交通ルールはしっかり守ったうえでサイクリングをしてくださいね。
おわりに:自分の体力にあったサイクリングロードを選び、挑戦してみよう
自転車専用道路であるサイクリングロードには、車の往来や信号がありません。基本的にノンストップで走ることができ、景観も楽しめるため、気兼ねなくサイクリングを楽しめます。
さまざまな距離やコースを選ぶことができ、ロード上に観光地やトイレ、飲食店を設置しているところも多いので、まだサイクリングに慣れていない初心者にもおすすめ。本記事を参考に自分の体力や都合に合うサイクリングロードを見つけ、挑戦してみてくださいね。
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