最近日本でも注目を浴びているリトリート。仕事で取り入れていたり、ツアーでプログラムが組まれていたりするので、言葉を知っている人は多いと思います。では、リトリートがなぜ話題になっているのでしょうか。
今回は、おすすめのリトリート施設を、リトリートのメリットや効果、楽しみ方のコツをあわせて紹介します。昨今は社会的にもいろいろなことが起こっているので、ストレスや不安も溜まってきてると思います。より良いリフレッシュ&リラックスを体験できるヒントになりますので、ぜひ参考にしてください。
リトリートとは?逃げることが回復に役立つ?
リトリートは、もともと静養先や避難所といった意味を持つ言葉です。仕事や家庭、学校などのさまざまなストレスから一時避難するために日常から離れて、心身を癒して活力をとりもどす手段になります。
日本で言う「転地療法」と似ています。転地療法とは、温泉や森林浴、登山などに出かけて「違う環境」に身を置くことで心身の回復を図ることです。世界中に似た考え方を持つ言葉があることから、苦しい状況・環境から身を離して回復を図ることは、世界中の人々が大切に考えてきたのだな、と想像できます。
日本人は、昔から勤勉で真面目すぎるきらいがあり、休むことや逃げることに罪悪感を覚えることが多い印象がありますが、湯治や避暑など旅で心身を癒す習慣がありますし、海山川と自然にあふれているので、リトリートにも向いているのではないでしょうか。
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リトリートの種類
リトリートの実行するのに、難しい決まりごとはありません。ストレスの原因から逃げ、心身を癒すことであれば、どれもリトリートと呼んでかまわないでしょう。一般的には、以下がリトリートプログラムとして使われています。
日本でリトリートが広がっている背景は?
リトリート自体は古くからある言葉ですが、広まりつつあるのはここ数年のように思います。これは、食生活の急激な欧米化やコンビニや深夜営業の飲食店の影響による生活リズムの乱れ、スマホやPCなどのデジタル機器によるストレスなどが関係しているかもしれません。
また、ただでさえ「ストレス社会」と言われている現代に、2020年の新型コロナウイルス流行による影響はたくさんの人を不安にさせたことでしょう。2020年には、ワーケーションという形でリトリートを取り入れる企業も増えてきていることから、さらに多様化し、拡大していくものと考えられます。
こころの不調に関しては、過去と現代では理解度も医療機関の環境も違うため、一概に比較することはできませんが、若者の精神疾患の数が増えてきているといわれています。先行きの不安や貧困、生きにくい社会環境などが影響しているといわれていますので、「苦しみから逃げる」リトリートは、今後さらにニーズが高まっていくことでしょう。
リトリートのメリット、リトリートで得られるもの
「そもそもストレスや疲れがあるという自覚がない」と思っている人もいるかもしれません。しかし、ストレスや疲労は、ある一定のレベルまで溜まったときに、一気に自覚するのが一般的です。溜まっていることを少しずつ自覚するのは難しいでしょう。
あなたが知らないうちに、業務や人間関係のストレス、忙しさによる疲労はどんどん蓄積していきます。気づいたときには、だいぶ心身を蝕んでしまっているかもしれません。リトリートは、本来の自分にリセットするのにもってこいのセルフケアです。
リトリートを行うことで以下のメリットが得られます。
- 心身をリフレッシュする
- ストレスから開放される
- 自分と向き合い、新しい自分を発見する
- 自分と向き合うことで、明日への活路・活力を手に入れる
これらの影響がポジティブに働くことで、心身の健康も回復しやすくなりますし、美容的なメリットも得られる可能性があります。また、仕事への意欲も回復し、効率よくイキイキと仕事ができるようになるでしょう。
また、リトリートをきっかけに新しい仲間に出会えることもあります。このとき注意してほしいのは、自分が嫌と思う人やコミュニティーに触れ合う必要はないということです。自分のプラスになる仲間を見つける審美眼が鍛えられることも、リトリートのメリットかもしれませんね。
国内でリトリートを楽しめる?おすすめの宿泊施設はココ!
リトリートは、タイのプーケットなど、海外で楽しむことが多かったですが、国内にもリトリートを体験できる施設はたくさんあります。むしろ、国内のほうが費用的にも時間的にもお手軽なので、より充実した時間が過ごせるかもしれません。
箱根リトリート villa 1/f
箱根は、言わずとしれた日本有数の温泉地。全国から来訪者が来る、アクセス便利な箱根でも、良質なリトリート体験ができます。
森林に囲まれている箱根リトリート villa 1/f は、温泉や木々のせせらぎ、鳥のさえずり、虫の声、水の流れる音、暖炉の音や温泉のぬくもりなど、1/fゆらぎにつつまれた空間になっています。
喧騒から離れた環境のなか、自分だけのリトリートを楽しむにはもってこいのホテルです。自分が感じるままに参加すれば良いのですが、何に参加したら良いかわからない場合は、さまざまなリトリートプランのなかから、これはと思うものを選びましょう。ホテルのスタッフに相談しても良いと思いますよ。
瀬戸内リトリート 青凪
瀬戸内の離島「直島」の小高い丘にある瀬戸内リトリート 青凪は、全7室がオールスイートのリトリート施設。安藤忠雄設計のホテルは、直島の自然と歴史と融合した独自のアートとなっていて、多くの受賞歴を持っています。
温泉ジャグジーやプライベートプールがあり、ゴルフも隣接されているので、アクティブな休暇が楽しめます。また、建築物自体がアートになっているため、のんびり静かに過ごしたいという人にもおすすめです。
伊予のグルメを楽しめる「瀬戸内懐石」に舌鼓を打ちながら、体とこころの内部まで癒してあげましょう。
オーベルジュ「森のアトリエ」 南阿蘇ルナ天文台
熊本「阿蘇くじゅう国立公園」のなかに居をかまえる オーベルジュ「森のアトリエ」 南阿蘇ルナ天文台 は、地上と天空の雄大な自然に包まれながら心身を癒せるスポットです「森のアトリエ」らしく木々のトンネルから始まるリトリートツアーは、老若男女が楽しめる知的体験、自然体験が待っています。
食事は、南阿蘇の良質な食材をあえて控えめな量を楽しむようになっています。ダイエットやデトックスも期待できますし、ゆっくりと食事を楽しむ「スローフード」で、体のリズムをリセットしてください。
プラネタリウムと実際の星空の両方が楽しめる施設は、ほかにはあまりないでしょう。アクセスも不便ではありませんので、車がない人も行きやすいと思います。
穂高養生園
穂高養生園は、食事・運動・リラックスを楽しみながら自然治癒力を高めることを目指すリトリート施設です。マクロビオティックをもとにした「1日2回の玄米食」、ヨガと森林散歩、天然温泉、森林浴など、自然の癒しの力をたっぷり味わえます。
アロマテラピーやハーバルサウナなど、独自のセラピーメニューも充実していますので、さらに深い癒しが欲しい人は試してみてください。レンタサイクルもありますので、サイクリングしながら周囲の自然を楽しんでもいいでしょう。
おわりに:ストレスや嫌なことから逃げてもいい。リトリートで心身回復を
今回は多くのスポットを紹介できませんでしたが、全国にはリトリートを楽しめる施設がたくさんあります。自分に合うもの、楽しめそうなもの、気軽に参加できそうなものを探しながら、溜まりきってしまうまえにストレスや疲れをリセットしましょう。
また、リトリートには「こうしなければいけない」というルールはありません。日常の嫌な環境から逃げられるところであれば、どこでもリトリートができます。ウェル旅で紹介している「おすすめスポット」のなかでも、独自のリトリートができそうなスポットがたくさんあります。参考にしながら、明日への活力を見出し、イキイキと活動できるようにしてください。
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