鹿児島の離島といえば、屋久島や奄美大島、種子島などが有名ですが、その他にも魅力が溢れる島がたくさんあります。今回はそんな離島の宝庫・鹿児島の中で、南国特有の森林浴を満喫できる穴場の島&スポットを4ヵ所ご紹介していきます。
一面の緑に癒されるパワースポット「千年ガジュマル」/平島
鹿児島のトカラ列島(屋久島〜奄美大島の間に点在する島々)中央部に位置する「平島(たいらじま)」。島の周囲は約7km、人口60人ほどの小さな島です。
鹿児島市からフェリーに乗って約9時間かかる離島で、フェリーも週に2〜3便しか運行しておらず、アクセス面では不便な場所ですが、だからこそ手つかずの自然がたくさん残っています。
そんな平島ならではの森林浴スポットが、「千年ガジュマル」。集落のあちこちでガジュマルが見られますが、このガジュマルは樹齢1000年を超えるといわれています。多くの根が絡み合って力強く自生する姿は、夫婦の強い絆を表現しているように見えることから、島民からは「夫婦ガジュマル」という名前でも親しまれているそう。
千年もの長い間、平島の歴史を見守り続けた巨樹のガジュマルは、まるで島の守り神のようで、生命力が溢れるパワースポット。木漏れ日の緑のシャワーに癒される、特別なひとときを送れること間違いなしです。
- 住所
- 鹿児島県鹿児島郡十島村平島
- アクセス
- 平島港から徒歩約10分
- 電話番号
- 099-222-2101(十島村役場)
亜熱帯性植物のジャングル!「神山」の自然遊歩道/悪石島
平島と同じく、トカラ列島の一つである「悪石島(あくせきじま)」。少しインパクトのあるネーミングですが、一説によると、昔平家の落人がこの島に辿り着いた際、追っ手が来ないような名前を付けたことが由来とされています。
悪石島は断崖絶壁に囲まれた秘境の島で、「ボゼ」という仮面神を祀る独特の風習が受け継がれています。島内の各所に神々が祀られており、島民の信仰が深いのも特徴です。
そんな悪石島には、「神山」として聖地の扱いを受け、今も守られ続けている亜熱帯性の植物群があります。この神山はガジュマル、ビロウ、クワズイモといった植物がジャングルのように生い茂り、手つかずの自然を身近に体感できる、森林浴にぴったりのスポットです◎。奥まで続く小道を進んでいくと、南石亀が生息する池もあります。
鹿児島港からフェリーで約10時間かかる島だけあって、南国情緒もひとしお。国内旅行でも、異国情緒を味わいたいという方はぜひ来訪を!
- 住所
- 鹿児島県鹿児島郡十島村悪石島
- アクセス
- 悪石島キャンプ場から徒歩すぐ
- 電話番号
- 09912-3-2063(悪石島出張所)
竹藪の中に佇む指定文化財「俊寛堂」/硫黄島
「硫黄島」というと、映画『硫黄島からの手紙』で有名な東京都小笠原村の島を思い浮かべる方が多いでしょうが、鹿児島県にも「硫黄島」という離島が存在します。薩摩半島南端の先にある周囲約19kmの小さな離島で、活火山・硫黄岳が今も活発に活動し、至るところから温泉が湧き出す火山の島です。
ここの硫黄島は全国の秘湯ファンから人気を集める温泉の島ですが、穴場の森林浴スポットも。それが「冒険ランドいおうじま」の近くにある、「俊寛堂(しゅんかんどう)」です。
俊寛とは、平家時代に実在した大僧都。1117年、平清盛は鹿の谷荘での平氏打倒の陰謀を知り、俊寛、平判官・康頼、丹波少将・成経を硫黄島に流刑しました。その翌年、中宮徳子の安産祈願のための大赦により、康頼と成経の2人は赦免されましたが、俊寛だけは許されませんでした。
その後、俊寛は絶食し、1119年に37歳の若さで亡くなったそう。そんな俊寛の死を硫黄島の島民らが哀れみ、居住地に立てたのがこの俊寛堂です。三島村の指定文化財・史跡にも指定されています。
俊寛堂は竹藪の小道を進んだ先にあり、周囲は苔むした岩や緑の木々、竹に囲まれた静寂の空間。暑い夏の盛りでも、どこか涼しさを感じられる趣溢れるスポットです。森林浴と一緒に、お参りに足を運んでみてはいかがでしょうか。お盆シーズンに訪れると、俊寛を弔う送り火を見ることもできます。
- 住所
- 鹿児島県鹿児島郡三島村硫黄島
- アクセス
- 硫黄島港から車で約10分
- 電話番号
- 0991-32-2101(三島村硫黄島出張所)
300種類を超える木や花の亜熱帯植物園「ユンヌ楽園」/与論島
鹿児島の中でも人気の観光地「与論島」。一周約20kmと小さな島ながら、青く透き通る海と白い砂浜のコントラストが美しく、毎年夏にはマリンアクティビティを楽しむ観光客で賑わう離島です。
与論島の観光スポットというと、各所の絶景ビーチや「ヨロンブルー」の海が有名ですが、森林浴好きの人におすすめの穴場スポットが「ユンヌ楽園」。
島の中央部にある植物園で、6本柱の高倉を取り巻くように植えられた、300種類を超える東南アジアや沖縄、与論島の花々や木々が、四季折々に園内を彩ります。夏場は珍しい蝶が原色の草花のもとを舞い、まさに楽園のような気分に浸れる空間です。
亜熱帯植物の木々、緑が写り込んだエメラルドブルーの池はとってもフォトジェニック◎。園内を一周して、与論島でしかできない森林浴体験で癒されてみてはいかがでしょうか。
- 住所
- 鹿児島県大島郡与論町茶花1393
- アクセス
- 与論空港から車で約10分
- 電話番号
- 0997-97-2341
- 料金
- 小中学生200円、高校生以上400円
おわりに:鹿児島には穴場の森林浴スポットが満載!静かに癒される島旅を
「観光客があまりいない場所で、静かに森林浴がしたい」という方におすすめの穴場スポットをご紹介しました。平島や悪石島は本土からの移動時間がかなりかかるものの、出会える緑の空間はまさに絶景。亜熱帯植物の生い茂る鹿児島ならではの、癒しのひとときを送ってみてはいかがでしょうか。
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