仕事で成果を上げたとき、結婚記念日や誕生日などの記念部には、自分へのご褒美に少し贅沢な温泉旅行をしてみませんか。
今回は茨城県から、ご褒美や特別な時間を過ごすのにふさわしい高級温泉宿を計5軒、それぞれの特徴とともに紹介します。
行方市 別邸 翠風荘 慶山:霞ケ浦の夕陽を望む展望大浴場やシックな庭園で大人の休日
まず紹介するのは、霞ケ浦湖畔にある宿「別邸 翠風荘 慶山」です。翠風荘最大の自慢は、作庭家が建物と一緒に手掛けた日本庭園があること。
3つの滝、川のせせらぎが聞こえる日本庭園には灯籠や七重の塔、石仏、石像などが配置され、霞ケ浦を借景として季節・時間によりさまざまな表情を見せてくれます。庭園を望む客室は6室のみで、宿泊客同士のプライベートが守られるよう配慮された贅沢な造り。各部屋からは、庭園の様子を望むことができます。
そして、周囲に響くのは風の音、滝と川がたてるせせらぎのみ。この非日常的な空間が、日頃の忙しさから逃れてきた夫なの滞在を、優雅に演出してくれるのです。入浴施設としては男女入れ替え制で、サウナ併設の「天然温泉展望大浴場」、そして天然温泉岩風呂を備えています。
お風呂の種類・概要
- 天然泉展望大浴場
- 露天ではないものの、2階海側の窓を大きく開いて解放感を出した展望風呂。霞ケ浦に沈む夕日を、入浴しながらゆっくり眺められる
- 天然温泉岩風呂
- 翠風荘1階にあって、近年になってから増設した新しい浴室。半露天で開放的な岩風呂、香り漂う檜風呂の2種類がある
上質な入浴時間を提供してくれる翠風荘のお湯は、敷地内に沸きだす天然温泉です。茨城県行方市内では唯一の源泉である「なめかた温泉玉造の湯」は、㏗9の含メタケイ酸のアルカリ性で湯冷めしにくく、肌を整える効能が期待できます。
食事は、旬の野菜や茨城県の名産品である常陸牛、霞ケ浦周辺で獲れた珍しい川魚を使った「新・なめかた懐石」をいただけます。また、懐石以外にも宿泊客の要望に合わせて特別な食事を用意してもらうことも可能なので、予約時に相談・確認してると良いですよ。
大洗町 里海邸 金波楼本邸:波打ち際のオーシャンビューとご神水の温泉で味わう非日常感
2軒目は田園地帯と海の両方がある大洗町より、「里海邸 金波楼本邸」を紹介します。海に面し、大海原を望む位置に経つ里海邸の内装は、木をふんだんに使ったナチュラルテイストであたたかな客室が自慢です。
8室すべてがオーシャンビュー、ウッドデッキ、畳の間、ミニキッチンを備えていて、冷蔵庫に入っている飲み物はすべて無料。このため、絶好のロケーションのなかにいながらホテルスタッフにも気を使わず、まるで別荘地にいるかのように寛げる、自由な時間を過ごせます。
入浴施設としては客室付きの半露天風呂と、「石の風呂」「木の風呂」と2つの大浴場を備えています。
お風呂の種類・概要
- 石の風呂
- 目の前に広がる大洗海岸の引き潮時をイメージして作られた、石の浴槽のお風呂
- 海からつながったように錯覚させるつくりで、海水浴をしているような気分で、入浴を楽しめる
- 木の風呂
- 鎮守の森をイメージして浴槽、壁を檜で作った大浴場
- 海を望める大きな窓から入ってくる潮の香りと、檜材が発する爽やかな木の香りを一緒に楽しめる
お湯は温泉ではないものの、1,000年を超える歴史を持つ大洗磯前神社の御神水、その水源から採取した湧き水を温めた特別なものを使用しています。普段入ることのできない、特別な質のお風呂に絶景と気持ちよい潮風を浴びながら入れるなんて、贅沢ですよね。
なお食事は、日本でも有数の食材の産地である常陸産のものを中心にして、素材感をのこした「美しい田舎料理」を、地酒と一緒にいただけます。湧き水のお風呂と景色、風とともに漂ってくる潮の香り、そして近隣で獲れたものを使った食事から、常陸の恵みを贅沢に堪能しましょう。
北茨木市 としまや 月浜の湯:磯原温泉発祥の宿は大海原と雄大な山脈の絶景が必見
続いて北茨城市から紹介するのは、食が自慢の温泉宿「としまや 月浜の湯」です。「十五夜お月さん」など、数多くの童謡や詩をのこした作詞家・野口雨情(のぐち うじょう)の生家前、眼下に海を見下ろす場所にとしまやは建っています。
地元である大津・平潟港から仕入れた魚介類、じねんじょなどの野菜、生みたての有精卵などを用いた料理を、宿泊と食事のために訪れる人々に広く提供しています。
入浴施設としては「大浴場」と「露天風呂」、そして貸し切り露天風呂を完備しています。
お風呂の種類・概要
- 大浴場
- 目の前に太平洋、西側には阿武隈山脈を望む大きな窓があり、開放的な内湯
- 露天風呂
- 太平洋、大北川、阿武隈山脈を望める露天風呂で、夕日を眺めながらの入浴も可能
- 貸し切り露天風呂
- 趣の異なる「海月の湯」「天妃の湯」があり、予約すれば1回あたり45分利用できる
昭和6年、としまやの先代店主である渡邊年之介が掘り当てた以下泉質・効能の温泉に入ることができます。
泉質・効能
- 泉質
- 含硫黄-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉
- 効能
- 美肌効果、疲労回復、リウマチ、神経痛などへ効能あり
磯原温泉は、海辺で湧出することの少ない硫黄泉。としまやは磯原温泉発祥の地であり、この源泉の発見が、後の磯原温泉の発展の礎となりました。食事の際には、食にこだわる宿だから食べられる、旬の高級グルメを食べるのがおすすめ。
6~7月限定のいがうに、10月以降限定のあんこう鍋、オールシーズン食べられるものでは常陸牛などを予約時に注文して、ちょっと贅沢に夕食を楽しみましょう。
日立市 はぎ屋旅館:カンブリア紀の地層の恵みと海藻かじめの湯でエネルギー補充
続いては日立市から、カンブリア湯に入浴できる宿「はぎ屋旅館」を紹介します。カンブリア湯とは、日立市周辺に5億1,000万年前の地層が発見されていること、またこの地層からの恵みを受け、日立市の食と湯の文化が育ってきたとの考えから生まれたお風呂。
はぎ屋旅館は、カンブリア地層のエネルギーをコンセプトとした宿で、日立市にもてなしの方法として伝わってきた「かじめ湯」「潮湯」「焼石の湯」を、いまも提供しています。
お風呂の種類・概要
- かじめ湯
- 磯に自生する昆布かの海藻・かじめを湯に入れたお風呂のこと
- 昔、アワビ漁師が冷えた体を温めるために利用したとされ、はぎ屋旅館では展望大浴場と露天風呂で入浴可能
- 潮湯
- 高い塩分濃度の水を沸かして作るお風呂のこと
- 万病に効くお湯を称され、海水浴客が好んで利用した
- はぎ屋旅館では、内湯と展望大浴場で入浴可能
- 焼石の湯
- もともとは鮎川濱で、カンブリア地層から掘り出した石を焼き、海水だまりに入れて沸かしたお風呂のこと
- はぎ屋旅館では特許を取得し、温めた玉砂利と塩の湯気を使って表現し、サウナのようなかたちで入浴できる
そんなはぎ屋旅館でいただける食事は、地元の常陸沖で獲れる魚をメインに、常陸牛や野菜を使って作る懐石料理です。なかでも、美肌や関節のすり減りに良いとされるコラーゲンがたっぷり入った秋冬限定の料理「口福あんこう」を使った鍋が人気。おいしいだけでなく体に良い、地産地消のお料理を楽しめます。
客室には和室、和モダン、洋室とさまざまなタイプがありますが、そのほとんどから海を望めます。特に海に近い客室からは、日の出や水木海水浴場など海辺ならはの景色を堪能できるので、時間を忘れてぼーっと過ごすのもおすすめです。
つくば市 双神の湯 筑波山 江戸屋:登山・ハイキングと露天風呂で筑波山の自然との一体感を
最後はつくば市より、自然豊かな場所に建つお宿「双神の湯 筑波山 江戸屋」を紹介します。江戸屋があるのは筑波山の中腹、筑波山神社の樹齢400年超の大ケヤキのすぐ隣です。
さらに、夜にはライトアップされる千住沢に面し、敷地内には筑波六井のひとつに数えられる杉の井があるなど、周囲にはつくばの自然観光スポットが盛りだくさん。沢や井戸が奏でる水の音、周囲の森や大ケヤキが風に撫でられて起こる葉の音を聞きながら、温泉入浴と食事で癒される贅沢な滞在も、江戸屋でなら可能なのです。
入浴施設としては、旅館に面した自然を間近に眺められる「露天風呂」と、壁一面の大きな窓から緑豊かな景色を楽しめる内湯の「大浴場」を完備。浴槽に注ぐのは、筑波山を成す「男体山」「女体山」にちなみ双神(ふたがみ)の湯と名付けられた源泉は、以下の泉質・効能を有します。
泉質・効能
- 泉質
- アルカリ性単純温泉
- 効能
- 神経痛、筋肉痛、疲労回復、美肌効果
周辺で観光を楽しむなら、富士山と並び称される名峰・筑波山と、近隣の観光地を巡るのがおすすめです。以下に、江戸屋周辺で大人におすすめの観光スポットを簡単に紹介しますので、参考にしてくださいね。
- 日本百名山のひとつで、登山やハイキングを楽しめる「筑波山」
- 古くから霊峰とされてきた筑波山をご神体とする神社「筑波山神社」
- 無料での工場見学、生ビールの試飲が楽しめる「アサヒビール茨城工場」
おわりに:関東近郊で特別な時間を過ごすなら、茨城県の高級温泉宿がおすすめ
どんな人でも、日常を忘れリフレッシュしたいときはあります。そんなときは、自分や大切な人の記念日を理由に、ちょっと贅沢な温泉宿へ旅行に行くことをおすすめします。部屋の大きさ、景色の良さ、料理の味、何をもって贅沢な旅行とするかは人それぞれ。あなたと、あなたの大切な人の好みに合わせて宿を選び、茨城県で素敵な時間を過ごしてくださいね。
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