脳の前の方、ちょうどおでこのあたりには「前頭葉」と呼ばれる領域があります。今回は前頭前野の働き・役割を、どうすれば活発化させることができるのか、前頭前野を活発化させることによるメリットと合わせ解説します。
前頭葉を活性化することのメリットって?
前頭葉は脳のなかでも前頭部、おでこのあたりに位置しています。本能的な感情や欲望をコントロールし、理性を司る前頭葉の一部分です。前頭葉の基本的な役割である「感情のコントロール」の他、以下の役割を担っています。
前頭葉の役割
- 新しいことを記憶する
- 記憶したことを応用し、考え、アイデアとして出す
- 周囲の人と適切な距離感、方法でコミュニケーションを取る
- やる気や集中力を起こし、維持する
- 理性的な判断をくだす
つまり前頭葉は、脳のなかでも理性的な決断や論理的な思考力、クリエイティブな発想を生み出す源と言えるのです。上記を踏まえると、前頭前野を活性化することで、私たちは以下のようなメリットを享受できると考えられますね。
前頭葉を活性化させることによるメリット
- 記憶力が良くなり、学習や短期的な記憶がスムーズにできるようになる
- 人や物の名前を忘れるなど、加齢に伴う日常的な物忘れが減る
- 集中力ややる気が高くなり、学習や仕事に集中して、効率的に取り組めるようになる
- やらなければならないことに優先順位を付け、進められるようになる
- ビジネスシーンに適した、論理的で理性的な判断を下せるようになる
- 思考力が高まり、斬新なアイデアが浮かびやすくなる
- 仕事上のちょっとしたミスが減って、業務が円滑に進む
前頭葉を活性化するためにできることって?
前頭葉を活性化させるには、以下の対策が有効的です。
しっかり休み、よく眠る
脳は休息、眠ることで回復します。睡眠時間が少なければ十分に回復できず、記憶力や集中力と言った脳機能は低下していきます。睡眠は1日8時間以上を目安に、しっかりとってください。寝つきが悪いなら、入浴後就寝するまではスマートフォンに触れないようにして、速やかな入眠をめざしましょう。
栄養バランスを考えた食事を、豊富な水分とともに摂る
脳を動かすには、膨大な量のエネルギーと水が必要です。食事を抜くとエネルギーが足りずにぼーっとして、前頭葉の機能も落ちていきます。
ビタミンB群・ビタミンCをはじめ、各栄養素をバランスよく摂ることを意識して、食事は1日3回食べてください。どうしても時間がないときは、無塩のナッツ類を食べると良いでしょう。また水も、忘れてしまうなら1時間に1回などルールを決めて、こまめに飲んでくださいね。
適度な運動で、脳に十分に酸素を送る
週に3回、1回あたり40分以上の有酸素運動を習慣づけることで前頭前野が活性化され、記憶力が向上することがわかっています。生活にストレッチやウォーキングなどの運動を取り入れ、血流を良くして、脳に送られる酸素と栄養の量を増やしましょう。
ストレスや病気から脳を守る
慢性的なストレスは、脳へのエネルギー供給を阻害し記憶力を低下させます。栄養バランスに気を付けるとともに、ストレスから離れて何もしない時間、好きな人と過ごす時間を確保するようにし、脳をストレスや病気から守ってあげてください。
新しい、楽しいことの取り組む
未知の領域への挑戦は、計画段階から実行に至るまで、脳のあらゆる領域を刺激します。
以下を参考に、あなたの趣味・価値観に合った新しいことを探し、挑戦してみてください。
- 旅の計画をたてる
- 習い事を始めてみる
- 新しいコミュニティに参加し、会話する
毎日の生活に、ちょっと違うことを取り入れる
新しいことへの挑戦はハードルが高い、という場合は、毎日の生活の中にちょっとした変化を加えてみてください。美術館など普段は行かない場所へ行く、いつもとは違うスーパーで買い物してみる、パズルをする、違う道を通って帰ってみるなど、ちょっとしたことでOKです。新しい趣味・遊びにチャレンジするのもおすすめです。
それだけでも、脳が刺激を受けて前頭前野の活性化させてくれます。
おわりに:栄養バランスの良い食事と運動、睡眠、ちょっとした挑戦で前頭葉を活性化!
前頭葉は、理性として私たちの感情や欲望をコントロールするとともに、論理的な思考力や発想、短期的な記憶を司る脳の領域です。一般的に、前頭葉の機能は20代をピークに低下していくとされますが、年齢にかかわらず活性化させることなできます。本記事を参考に、毎日の生活に前頭葉を活性化させるための習慣を取り入れてください。
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