体に良いとされる有酸素運動の方法には、雑誌や記事により諸説ありますよね。結局、どの方法で行うのが適切なのでしょうか。
今回は、何分くらい有酸素運動をするのが適切なのか、運動の内容別に解説していきます。
有酸素運動は20分続けないと効果がないの?
有酸素運動を始めると、まず血中を漂う遊離脂肪酸と呼ばれる脂肪が、運動するためのエネルギーとして消費され始めます。
20分ほどの有酸素運動で、血中の中性脂肪値が下がるといわれているのはこのためです。
その後、血中の遊離脂肪酸が消費され運動するためのエネルギーが足りなくなってくると、体脂肪を遊離脂肪酸に分解して消費しようという働きが起こります。
このため、有酸素運動は20分以上続けることで、血中の脂肪・体脂肪の両方が消費されるようになるのです。
ただし、20分より短い10分ほどの有酸素運動でも、こまめに行えば体脂肪が減少することがわかっています。
10分間の有酸素運動を2回に分けて行っても、20分継続して運動しときと同じ効果があると言われているのです。
まとまった時間を取るのが難しい方、体力的な理由から長時間運動を続けるのが難しい方は、1日のうちに短い運動時間をこまめに作ると良いでしょう。
有酸素運動の種類別、おすすめの運動時間は?
ここからは内容別に、有酸素運動にかけるべき時間数の目安を紹介していきます。
ウォーキングを行う場合
1~2時間続けて行うのが理想的。体への負荷が少ない運動なので、天候や体調が許すなら、最低でも40分以上を目安に行ってください。
サイクリングを行う場合
1時間程度が李労的。ただし、体への負荷が大きいのでまずは10分ずつ、20分ずつ、30分ずつなど時間を分けて始めて、合計1時間の運動時間をめざすのがおすすめです。
ジョギングを行う場合
1時間までが理想的。短くとも、体が温まり脂肪燃焼が本格化する30分は続けてください。なお体に疲労を蓄積しやすい運動であるため、1時間以上は行わない方が良いでしょう。
踏み台昇降を行う場合
15分程度が理想的。単純ですが、体への負荷が大きい有酸素運動です。体力があるなら15分以上続けたり、1セット15分を1日に複数回行ってもかまいません。
エアロビクスを行う場合
1時間程度が理想的。徐々に有酸素運動の効果が表れてくるので、少なくとも40分は続けて行うことが推奨されます。
水泳を行う場合
15分以上、60分以内が理想的。負荷の大きい水圧のかかる環境下での有酸素運動、15分続けて行えば十分です。継続して60分以上行うとかえって危険なので、注意してくださいね。
おわりに:有酸素運動をする時間は短くて20分、長くて1時間までが目安
有酸素運動による脂肪消費は、開始20分以内では血中の遊離脂肪酸から、開始20分以降では体脂肪から行われるとされています。このため、有酸素運動による脂肪消費や健康効果を狙うなら、20分以上1時間以内を目安にすると良いでしょう。ただし、踏み台昇降や水泳・水中歩行などの高負荷の運動は、短時間ずつ行う方が安全です。有酸素運動初心者の人は、1回に継続して行うのは15分を目安とし、こまめに複数セット行うことをおすすめします。
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