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梨にしかない栄養効果があるって本当!?

グルメでケア
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涼しくなってくると、ぶどうやリンゴと一緒にスーパーで目にすることが多くなる梨。

今回は梨にどんな栄養成分が含まれているのか、種類別の特徴・違いや期待できる健康効果、栄養的に見たおすすめの食べ方と一緒に理解していきましょう。旅先のグルメやお取り寄せを楽しむときの参考にしてください。

梨ってどんな果物?どんな種類がある?

梨は中国を原産地とし、日本では弥生時代から親しまれてきたバラ科ナシ属の果物です。

日本で古くから栽培され、親しまれてきたのは「和梨」と呼ばれるもの。
この他、梨は大きく中国梨、洋梨の3種類に分けられ、それぞれ以下の特徴があります。

和梨
  • 日本で一般的に栽培・流通されている種類
  • 皮が茶色っぽい赤梨と、青りんごのように青色・黄色がかった青梨がある
  • たっぷりの果汁と、シャリシャリした食感が特徴
中国梨
  • 主に中国で栽培されている種類
  • 和梨に非常に近い味と食感だが、日本ではほとんど栽培されていない
  • 「ツーリー」という品種が、美味であるとして知られる
洋梨
  • ヨーロッパで誕生した種類。和梨とは違って楕円に近い、ひょうたんのような見た目をしている
  • 食べる前に、果肉を甘くするための追熟期間が必要となる
  • なめらかな食感
  • 代表的な品種は「ラ・フランス」や「ル・レクチェ」など

江戸時代以降に品種改良が進み、現在までにたくさんのおいしい和梨が生み出されています。以下からは、代表的な和梨の品種名と特徴を見ていきましょう。

和梨の種類

幸水
  • 7~9月に旬を迎える種類
  • シャリシャリした食感、強い甘さが特徴
二十世紀
  • 代表的な青梨
  • 世界的にも人気のある和梨で、果汁の多さと甘味が特徴
  • 8~9月が旬
豊水
  • 汁の多い果肉と強い酸味・甘味が楽しめる種類
  • 比較的大玉で、8~9月にかけてが旬
新高(にいたか)
  • 「天の川」と「長十郎」という梨を、掛け合わせてできた種類
  • 歯ごたえと上品な甘さが楽しめる大ぶりな梨で、旬は9~10月
秋月(あきづき)
  • 「豊水」と「新高」をかけ合わせてできた「梨のサラブレッド」とも呼ばれる種類
  • 酸味が少なく、果汁の多い果肉が特徴
  • 旬は9~10月
愛宕(あたご)
  • 1㎏にもなる、かなり大型の種類
  • 一般的な和梨よりも遅い、11~12月の冬に旬を迎える
新水
  • 果汁が多く甘味の強い、8月に旬を迎える種類
  • 強い甘味のなかに少しの酸味が感じられる
南水(なんすい)
  • 「新水」と「越後」をかけ合わせて作られた種類
  • 9月ごろに旬を迎え、和梨のなかでもトップクラスの甘味を誇る
  • 長期保存に向くため、年末年始にかけて売られていることも
晩三吉(おくさんきち)
  • 明治時代に広く流通していた種類
  • 現在では生産者が全体の1%にまで減少しているため、幻の和梨と言われている
  • 旬は10月~翌年の3月くらいまで

梨の栄養に期待できる効果とは?

全体の90%以上が水分でできている梨ですが、残りの10%にはさまざまな栄養成分が含まれています。代表的なものの効能、健康への効果を以下に見ていきましょう。

ソルビトール

果物由来の糖分・果糖の一種で、梨に最も多く含まれている栄養成分。一般的な砂糖に比べ低カロリーで、虫歯の原因になりにくいとされています。

過剰摂取すると下痢を起こしますが、適量を摂取すれば以下の健康効果をもたらします。

  • のどの炎症、また炎症からくる痛みや咳を鎮める
  • 腸の調子を整え、排便を促して便秘を解消する
  • 整腸作用による美肌、免疫力アップも見込める

アスパラギン酸

梨に含まれる、アミノ酸の一種。特に梨の皮部分に多く含まれています。
体内で脂肪や糖のエネルギーへの変換・消費を助ける役割を担うため、以下の健康効果が期待できるでしょう。

  • エネルギー代謝を促すことで、体力や持久力の回復を助ける
  • 体内でタンパク質の合成を助け、疲労回復を促す

カリウム

体内の塩分・水分量を調節する役割を担う、ミネラル類の一種。不足すればむくみや倦怠感の原因となり、摂取することで以下の健康効果を得ることができます。

  • 体から余分な塩分と水分を排出し、血圧を下げる
  • 尿の排出を促し、むくみや二日酔いを軽減する
  • 解熱作用で、夏バテや熱中症、風邪による体温上昇を抑制する

タンニン

ポリフェノールの一種で、梨に豊富に含まれる栄養成分です。加齢による細胞の劣化・酸化を防ぐ抗酸化作用に優れていて、以下の健康効果をもたらします。

  • 血管を柔軟に保ち、加齢からくる生活習慣病を予防する
  • 肌や髪を正常で健康な状態にし、若々しい見た目を維持する
  • 細胞の突然変異によるがん、感染症など、さまざまな疾病の発症予防

梨の効果を高めるためには、どんな食べかたがおすすめ?

食べ合わせや食べ方の工夫次第で、梨の栄養効果をより高めることができます。

以下に、栄養的に見ておすすめの食べ合わせ・食べ方のヒントを紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

狙う効果に合わせ、食べ合わせを変える

咳やのどの痛みを治したいなら…
はちみつ、しょうが、れんこん、大根、氷砂糖と一緒に
胃腸の調子を良くし、疲労回復を促進したいなら…
しょうが、スイカ、とうがん、れんこんと一緒に
高血圧など、生活習慣病を予防・改善したいなら…
パパイヤ、キウイ、バナナ、牡蠣と一緒に

栄養を余さず摂るなら、皮ごと食べて

梨の栄養の一部な、実ではなく皮の部分に含まれています。含まれる栄養を余すところなく摂取し、変色や水分の蒸発を防ぐためにも、梨は皮ごと食べましょう。

なお、梨を長期保存したいときはすりおろしてとろみが出るまで火にかけ、ペースト状にするのがおすすめです。毎日少しずつ食べれば、咳や痰症状の軽減に効いてきますよ。

おわりに:梨は、ソルビトールを最も多く含む栄養豊富な食べ物

夏から冬にかけて流通する梨は、果糖の一種であるソルビトールを最も多く含む果物です。その他アスパラギン酸やカリウム、タンニンも含まれているため、のどの痛みや咳の鎮静、消化機能の調整、美肌、むくみ予防、生活習慣病予防などの効果がきたいできます。生のままでも、火を通してもおいしく食べられるので、旬の時期にぜひ味わってくださいね。

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