年齢にかかわらず、得意不得意には個人差があります。このため子どもだけでなく大人にも、自転車に乗るのが苦手な人は一定数存在します。
今回は自転車に上手く乗るためのコツを、子どもと大人に分けて解説。日々の移動をスムーズにするため、また自転車に乗ることを楽しむために役立ててくださいね。
自転車に上手に乗れない理由とは?
まず子どもの場合、以下の要因から上手に自転車に乗れないと考えられます。
- 自転車に上手に乗れない、子どもの特徴
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- 本人が自転車、また自転車に乗ることに興味を持っていない
- 本人の意思を無視して、年齢や他の子どもとの比較で大人が練習を強いている
- 体力や集中力が続かないのに、無理して長時間自転車の練習をさせられている
- 自転車のサイズが子どもの体格に合っておらず、乗りにくくて嫌になっている
次に、大人が上手に自転車に乗れない要因としては、以下が挙げられるでしょう。
- 自転車に上手に乗れない、大人の特徴
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- 生まれ育った場所の土地柄、自転車に乗る必要がなかった
- 子どもの頃、周囲の大人が自転車を教えてくれなかった、練習をしなかった
- 子どもの頃に練習をしたが、どうしても乗れるようにならず苦手意識だけが残った
- 大人になった今、乗れるよう練習がしたいが、恥ずかしくてできていない
補助輪は使うの?練習に使う自転車のタイプ
自転車に乗れない人の特徴がわかったところで、ここからは、具体的に自転車に上手に乗れるようになるための練習法について解説していきます。
まずは、定番である補助輪を使った練習方法から。
子どもの自転車練習の場合、まずは足でペダルをスムーズに漕ぐ感覚をつかむため、そしてブレーキ操作に慣れるためにも補助輪を使って練習を始めるのがおすすめです。
自分の力と感覚でペダルをくるくる回せるようになるまで、こちらから「ストップ」「止まって」と声をかけて即座にブレーキをかけられるようになるまでは、補助輪を使いましょう。
補助輪をつけた自転車以外の練習法としては、バランスバイクを使うのもおすすめです。
バランスバイクとは、ペダルのついていない自転車のこと。サドルに座り、ハンドルを握り、ぺたっと地面に足をつけて蹴りだすことで進むおもちゃです。
繰り返し遊ぶことで自転車を漕ぐのに必要なバランス感覚、脚力が身につくため、補助輪なしの自転車練習もスムーズになります。
なお、大人の自転車練習に役立つ大人用の補助輪も販売されています。
子ども用と同様、後輪の両脇につけるタイプで、地面から足を離しペダルを漕いで進む感覚を身に付けるのに役立ちます。
かなり倒れにくくもなるため、自転車への苦手意識・恐怖心克服の助けにもなるでしょう。
ただ、曲がるときの感覚は自転車というよりも三輪車に近いので、慣れてきたら片方ずつ補助輪を外して二輪車のバランスを身につける必要があります。
子供向け-自転車が上達する練習方法
ここからは自転車練習のコツを、子ども・大人それぞれのケース別に紹介していきます。
大人にも子どもにも共通して言えることは、補助輪付きの自転車の運転に慣れてきたら、補助輪の高さを少し上げていきながら練習するということです。
後輪の車軸に固定されている補助輪は、ナットをモンキーレンチ、または六角レンチで緩めて外せば位置を変えることができます。
補助輪の高さを変えるとガタガタした乗り心地になり、普通に補助輪付きの自転車を運転するよりも不安定さが増して二輪自転車の乗り心地に近くなります。
傾いて倒れそうになっても、補助輪が支えてくれるので転ぶことはありません。二輪自転車の運転に必要なバランス感覚を身に付けられます。補助輪が地面から離れる時間が増えてきたら、片方ずつ補助輪を外して練習を重ねていきましょう。
補助輪なしでペダルを回すのがむずかしいようであれば、ペダルも外してバランスバイクのように足で蹴って乗ってみてください。
補助輪なし・ペダルありの状態で練習するのは、バランスバイク風の自転車に慣れてからでも問題ありません。
自転車のバランスとペダルを漕ぐことに慣れたら、自転車に乗る練習です。子どもの自転車の練習は、以下のポイントを守ってサポートしてあげてくださいね。
- 子どもの自転車練習、成功のポイント
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- フラつくうちは、バランスバーや荷台を持って支えてあげる
- スピードが出た方がバランスが安定するため、後ろから追いかけペダルを漕がせる
- 前日よりもバランスが良くなった、短距離を自力で走れたなど少しでも上手に乗れたときは、必ずしっかり褒めてモチベーションを上げてやる
大人向け-自転車が上達する練習方法-
大人の場合は、まずは自転車に乗ることへの苦手意識や恐怖心を払拭、軽減することが上手に乗れるようになるための近道です。
以下の方法で、自転車への苦手意識を少しずつ和らげ、克服しましょう。
- 大人が自転車への苦手意識・恐怖心を克服する方法
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- 体格に対して小さめ、またはサドルの低い、足のつく自転車で練習する
- 自転車に乗る感覚を覚えるため、ペダルに足を乗せず地面を蹴って進んでみる
- 地面を蹴って少し進んだら、ブレーキをかけて傾いたら足をつき、止まる練習をする
- この一連の動きを慣れるまで繰り返し、転ぶことへの恐怖心や苦手意識を克服する
自転車にまたがって動くこと、そして安全な止まり方に慣れたら、ペダルではなく足で地面を蹴る方法で繰り返し進み、バランス感覚を強化していきます。
補助輪なく、足を地面から浮かせた状態で走れる距離を少しずつ伸ばしていき、緩やかな下り坂を下りきれるようになったら、準備OK。
ペダルに足を乗せて、漕いで進む練習へと進んでください。
倒れそうになったらきちんと止まり、また繰り返しペダルに足を乗せて漕ぐ練習をしていけば、そのうちバランスを保って乗れるようになりますよ。
自転車教室でアドバイスを受けられます
もし、自分の力だけで自転車に乗れるようになれるか、子どもが自転車に乗れるよう指導できるかが心配なら、自転車教室のインストラクターに頼る方法もあります。
インストラクターは、人に技術指導をする専門家。このため人によっては、インストラクターの指導開始から2~3時間で自転車に乗れるようになった、という人もいます。
以下のような理由で自転車練習に不安を持っているなら、自転車教室を利用しましょう。
- 自転車教室を利用した方がよい人
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- 短時間で自分、または子どもが自転車に乗れるようにしてほしい
- 公道でも問題なく安全に自転車に乗れるようなレベルの、運転スキルを身に付けたい
- 親子でサイクリングを楽しめるように、大人と子ども一緒に指導してほしい
- どちらか一方の親のみで子どもの自転車練習を見ているため、うまくいくか心配
- 子どもが自転車に乗れるようになった瞬間を、しっかり見届けたい
教室の指導対象はさまざまで、子ども向けクラスのみを運営しているところもあれば、大人向け・親子向けクラスを運営しているところもあります。
詳しい受講条件や料金、受講に必要な持ち物などは個々の教室に確認する必要がありますが、基本的な注意点と参加時の持ち物は以下の通りです。
- 自転車教室参加時の基本的な持ち物・注意点
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- 靴は巻き込み事故の恐れがあるサンダルではなく、スニーカーを着用すること
- 安全のため、子どもも大人も必ずヘルメットを着用のうえ、クラスに参加すること
あらかじめ準備したうえで、近隣の自転車教室に参加の申し込み・問い合わせをしましょう。
おわりに:子どもも大人も、ポイントをおさえれば自転車に乗れるようになる!
自転車に乗るのに、運動神経やセンスは必要ありません。これは子どもも大人も同じです。いくつからでも遅すぎることはありませんので、他者と比べてコンプレックスを感じる前に、自転車に乗る練習をしてみましょう。
まずは補助輪を付けたり、ペダルを外した状態から練習を始めると、乗る感覚をつかみやすくなります。自転車屋さんにはサドルや補助輪、ペダルの取り外し、インストラクターの協力も得ながら練習してくださいね。
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