ヒノヒカリは、西日本を中心に流通しているお米の品種です。常用米として各家庭で親しまれていますが、特別栽培米、県別ブランド米として流通しているものも多く、ふるさと納税の返礼品や贈り物として選ばれることも多いです。
今回は、西の横綱と呼ばれるヒノヒカリの特徴とおすすめの産地、美味しい炊き方のコツについて解説していきます。
ヒノヒカリとは|コシヒカリとの違いと栽培方法の特徴
ヒノヒカリは、九州、四国、中国、近畿地方で栽培される米の品種です。多くの府県で奨励品種米に指定されています。
ヒノヒカリの由来
ヒノヒカリは、1989年(平成元年)に流通を始めた、九州を中心に西日本でよく食べられている米の品種です。コシヒカリに匹敵する米を作ろうと試行錯誤を繰り返し、黄金晴とコシヒカリをかけあわせて、宮崎県総合農業試験場で育成、開発されました。
1989年に流通を始めて以来急速に普及したことは、特別栽培農産物(特別栽培米)としてヒノヒカリを栽培しつつ、九州各県が後継品種の育成、開発を進めるきっかけにもなったといわれています。
ヒノヒカリの旨味、食感の魅力
ヒノヒカリは、あっさりとしていながら父にあたるコシヒカリと負けないくらい食味が良く、コシヒカリと比べて少し小粒ですが、粒に丸みと厚みがあり、しっかりとした食感が楽しめます。
お米本来の風味と旨さが味わえる、味、粘り気、香りのバランスが良いお米です。冷めても美味しく、お弁当やおにぎりにしても美味しく食べられます。
ベチャッとした食感になりにくいため、丼のタレ、ソース、ケチャップ、カレーがついても、米本来の食感と食味は落ちません。味の濃いおかずとの相性も良く、和食、洋食、中華、アジアンと幅広い料理に使えます。
また、水分を調節することで食感や食味を調節できるので、自分の好みにあう炊き方を探せるという楽しみもあります。
栽培暦と収穫時期
詳しい栽培暦(栽培のスケジュールのこと)は産地によって違いますが、ヒノヒカリは6月上旬に田植えで移植(栽培した苗を田に植えつけること)し、7月の中旬から下旬頃に中干し(田の水を抜いて、土にヒビが入るまで乾かすこと)が始まり、10月上旬頃に収穫します。
ヒノヒカリの収穫適期(適した収穫時期)は、出穂後の積算気温で950℃、青籾率で20%とされており、おもに青籾率で判断します。収穫適期よりも早く収穫すると未熟米や青米が増えやすく、収穫適期よりも収穫時期が遅くなると胴割れ米(亀裂が入った米)や茶米(茶色く変色した米)が増えてやすくなり、食味が落ちたり、見た目や炊きあがりが悪くなったりするなどの品質低下を招くため、青籾率を見て収穫適期に収穫することが大切になってきます。
ヒノヒカリのおすすめの産地と美味しいお米の選び方のポイント
ヒノヒカリは、九州、四国、中国、近畿の多くの府県で奨励品種米にしてされていますので、家庭の常用米として使う分には、お取り寄せにこまることはないでしょう。
「美味しいお米を食べたい」と思ったときも、熊本県産のヒノヒカリ、大分産ヒノヒカリ、奈良県産ヒノヒカリ、宮崎県産ヒノヒカリ、長崎県産ヒノヒカリなど複数の産地のヒノヒカリが特Aランクを獲得していまし、愛媛県産愛媛県産ヒノヒカリ、広島県産ヒノヒカリなども各方面から高く評価されていて人気も高いです。
実店舗、ネットショップのどちらも、産地と生産者が明記されていて、きちんと低温保存されていることがわかるところを選びましょう。精米日は必ず確認してください。精米して時間が経っていなく、すぐに食べられる場合は問題ありませんが、できれば真空パックされたものを選ぶことをおすすめします。
また、お米の賞味期限は1か月くらいなので、1か月で食べ切れる量を購入しましょう。
ネットでお取り寄せできるヒノヒカリ
奈良県
- 真空パック無料オプションあり
- 減農薬、減化学肥料
- 精米度合いも選べる
岡山県
- 農薬を控えた昔ながらの農法で作ったヒノヒカリ
- 1kg単位で購入可能。発送直前に精米するので鮮度が高い
- 精米度合いが選べる
香川県
- 発送前に米に品種にあわせて精米するので、鮮度が高く美味しい
- お米マイスターがこだわって仕入れしている
- 口に合わない場合は、開封後でも返品可能
福岡県
- 低農薬、低化学肥料、合鴨農法
- 注文日に精米、出荷するので新鮮
- 精米度合いを選べる
佐賀県
- 減農薬、化学肥料不使用。100%有機肥料
- 除草に米ぬかを使っているので、子どもでも安心して食べられる
- 土壌に天然のミネラルを補給することで旨味を高めている
大分県
- 減農薬、減化学肥料
- 種籾の状態で保存。注文後にすぐ精米、出荷するので鮮度が高い
- 色彩選別機のフルカラーカメラで品質チェック
宮崎県
- 減農薬、減化学肥料
- 完熟堆肥と霧島連山、九州山地からの水がおいしさの秘密
▼ 【ふるさと納税】宮崎県産 特別栽培米ヒノヒカリ「きりしまのゆめ」
長崎県
- 減農薬、減化学肥料。独自の有機肥料で品質を向上
- 低温倉庫を完備しているので鮮度が保たれる
- 注文後の精米なので鮮度が高い
熊本県
- 減農薬、減化学肥料
- ミネラル豊富な伏流水と寒暖差がある阿蘇の気候が品質向上につながる
- 玄米、白米が選べる
鹿児島県
- 減農薬、減化学肥料
- 木酢液で除草することで栄養が高い土壌になる
- 注文後に精米して出荷するので鮮度が高い
ヒノヒカリの炊き方と保存方法
ヒノヒカリは、ベチャベチャになりにくいので、基本的には炊飯器の目盛りを見て炊けば美味しく炊きあがります。より美味しく炊き上げたい人は、以下の手順と注意点を参考にしてください。
- 炊き方の手順
-
- 計量カップで、お米の量を正確に測る[1カップ(180cc)=150g=1合]
- 最初は手早く研ぎ、水もすぐに捨てる(研ぎ汁のヌカ臭さがうつらないようにするため)
- 2回〜5回程度、水を変えながらやさしく研ぐ(最初は10回、その後は5回程度かき混ぜるようにすると良い)
- 20分程度、お米を浸水させる(お米の表面が白く膨らむ程度)
- 水の量を正確に測り、早炊きモードで炊く。十分に浸水をさせたお米を同量の水(氷入)で炊くと、しっかりめな食感で炊きあがるので目安しても良い(基本的には炊飯器の表示通りの水量にする)
- 蒸らした後、お釜のそこからご飯をほぐすように混ぜ、空気を入れて水分を飛ばす
- 炊き方の注意点
-
- 計量カップを目分量で測ると正確に測れないので、すり切りで測るほうが良い
- お米と水の量の基本の目安は、1:1.1〜1.2。お米1合(180ccに対して水200cc)。新米は少なめでも良く、無洗米は少し多めにした方が良い
- やさしく、手早く研ぐことが美味しく炊き上げる基本
- 最初に入れる水、浸水の水、炊くときに入れる水は、美味しい水を使うのがおすすめ
- 目盛りを見るときは、必ず水平なところで
- 水滴は拭き取る
- 炊飯器によっては、浸水や蒸らしがいらないものもあるので、説明書でチェックしておく
ヒノヒカリの保存方法
お米の保存方法は、ヒノヒカリもほかのお米も基本的には同じです。
お米を保存するときは、以下のことに注意しましょう。
- 風通しが良い、15℃以下の冷暗所で保管する
- 日本の夏は高温多湿なので、冷蔵庫の野菜室での保存がおすすめ
- 冷蔵庫で保存するときは、臭いや乾燥、湿気を防ぐために密閉容器を使う
- 保存容器は常に清潔にしておく
- 常温で保存するときは、防虫対策、防カビ対策をする
おわりに:ヒノヒカリはお取り寄せでもバランスの良い美味しさを楽しめる
ヒノヒカリの後継品種もたくさん出てきていますが、ヒノヒカリは特別栽培米などを代表に、未だに根強い人気があります。保管技術、輸送技術、包装技術の発展により、国内であれば、通販などのお取り寄せでも鮮度が高いヒノヒカリを楽しめます。
ヒノヒカリは、高価なブランド米として「ごほうび」で食べるだけでなく、毎日の食事で使える家庭の常用米としても使えます。いろいろな料理にあわせやすいので、ぜひ一度食べてみてください。
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