長きにわたり日本人が主食としてきたお米には、他の炭水化物にない魅力があります。今回は、お米に含まれる栄養成分や期待できる健康への効果について、他の炭水化物にない魅力や食べ方による効果の違いにも触れながら、解説していきます。旅先のグルメやお取り寄せを楽しむときの参考にしてください。
お米の栄養に期待される効果って?
お米に含まれる栄養成分は、多い順に炭水化物、タンパク質、水分、ミネラル、ビタミンと脂質です。
主成分が炭水化物=糖質であるということから、近年では「太る食材」「ダイエットの大敵」として認識しているケースもあるのではないでしょうか。
しかし適量を食べる限り、お米が太りやすい食材であるとは言えません。ブドウ糖となって脳と体を動かす炭水化物、体をつくるタンパク質、免疫力アップに必要なビタミンやミネラルも含むお米は、むしろ栄養バランスの良い太りにくい食材であり、アレルギーも起こりにくいので離乳食にもおすすめです。
以下に、お米を食べることで期待できる健康効果について、ご紹介していきます。
活動に必要なエネルギーを、燃費良くチャージできる
種子を粒をのまま食べるお米は、小麦粉に油分や塩分を加えて作るパンや麺類よりも、消化・吸収のスピードが緩やかです。また、食後に分泌される体脂肪を溜め込む働きのあるホルモンの分泌にも、他の食材を食べた時に比べ時間がかかることがわかっています。
食べてから消化にかかる時間目安は3時間ですから、お米は腹持ちが良く、活動に必要なエネルギーを効率的に摂取できる食材だと言えます。
いろいろな栄養を摂れて、ダイエットに役立つ
生命を維持し、仕事や社会生活を問題なく遂行には、ダイエット中でもしっかりエネルギーを補給しなければなりません。お米には、人間に必要な三大栄養素のうち炭水化物とタンパク質の2つが含まれていて、適量を食べるのであれば、ダイエット中でも体に必要な栄養を効率的に摂取できます。
ビタミンによる老化・病気防止効果が期待できる
お米に含まれるビタミンやミネラルには、体を老化させる活性酸素の働きを抑制し、細胞の劣化や老化を遅らせる作用があります。適量のお米を毎日食べれば、ビタミンによる若返りや病気予防効果も期待できるでしょう。
便秘の解消、便通の改善
種子をまるごと食べることができるお米は、食物繊維が適度に含まれています。規則正しく食べれば便通が促進され、便秘解消効果も期待できます。
お米は「噛んで食べる」から健康に良い?
種子を粒状のまま食べるため、お米を食べるときに噛む回数は小麦粉を整形して作るパンや麺類よりも自然と多くなります。このためお米を主食とすれば、お米がもともと持つ栄養成分由来のもの以外にも、以下の健康効果を得られるでしょう。
- 満腹中枢が刺激されることによる、食べすぎと肥満の予防
- 咀嚼するごとに食べ物の味わいが引き出され、味覚が発達する
- 顎をよく動かすので、口の周りの筋力と血流がと発音が良くなる
- 顎周りの血流がよくなることで、頭の血流も良くなり脳が活性化する
- 胃腸での消化がスムーズになるため、消化器官の機能が向上する
- 唾液の分泌が促進され、虫歯や歯周病など口腔内の病気リスクが減る
- 歯を食いしばる力が向上して、全身に力が入りやすくなる
白米、玄米、発芽玄米など、食べ方でメリットも違うの?
お米には精米度合いの違いにより白米、胚芽米、玄米、発芽玄米の種類があります。あなたが期待する栄養成分・健康効果や、好みによって食べ分けてみましょう。
精米度合いごとのお米の味・食感・カロリー・栄養価の違いや特徴は、以下の通りです。
白米
最も精米度合いが高く、稲の種子からもみ殻、米ぬか、胚芽を除去したもの。胚乳部分のみをのこしているため真っ白で、日本の食卓で一般的に食べられていいます。糖質、タンパク質、ミネラルやビタミン、鉄分、食物繊維が豊富で、甘味があっておいしく消化に良いが、カロリーは100gあたり168キロカロリーと高めです。
胚芽米
白米の次に精米度合いが高く、稲の趣旨からもみ殻と米ぬかを除去したもの。白米よりすこし茶色く、黄色い胚芽をのこした状態で、玄米と白米の間のような味と食感をしています。ビタミンB群・E、ミネラル、食物繊維が豊富で食べやすく疲労回復に効果的で、100gあたりのカロリーは167キロカロリーになります。
玄米
稲の実からもみ殻だけを除去したお米で、茶色い見た目で、白米よりも硬くぼそぼそしています。少し食べにくいとされる一方で、胚芽に加え米ぬかものこしている食物繊維、ミネラル、タンパク質、ビタミン類の含有量はかなり高く、100gあたり165キロカロリーになります。
発芽玄米
精米度合いは玄米と同じですが、少しだけ発芽させたお米になります。玄米特有のぼそぼそとした食感がなく、食べやすく栄養価が高いとされ、100gあたり165キロカロリーになります。
おわりに:お米は腹持ちが良く、栄養バランスも良い健康食材
太る食材と勘違いされやすいお米ですが、小麦製品に比べ咀嚼と消化・吸収に時間がかかるため、むしろ太りにくく栄養バランスの良い食材と言えます。適量を食べれば、脳の活動に必要なエネルギーと一緒にタンパク質、ビタミン、ミネラルなども効率的に摂取できるため、ボケ防止などが期待でき、適量であればシニア・プレシニアの人にもおすすめできます。また、アルカリイオン水でお米を炊くと美味しくなるともいわれています。自身の体の状態や好み、得たい栄養成分や健康効果に合わせて精米度合いを変えて、毎日おいしくお米をいただきましょう。
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