本メディアではアフィリエイト広告を利用していますが、コンテンツ制作はウェル旅編集部が独自で行っています。メーカー等はコンテンツの内容や商品のランキング・評価等の決定に一切関与していません。

実は栄養満点なかんぴょうを美味しく食べるにはどうすればいい?

グルメでケア
この記事は約5分で読めます。

かんぴょう巻きの具材として知られる食材「かんぴょう」。しかし、その正体や含まれる栄養成分について理解している人はあまりいないでしょう。

今回は食材としてのかんぴょうに注目し、含有する栄養成分や期待できる健康効果、基本の調理法とおすすめの食べ方までご紹介します。旅先のグルメやお取り寄せを楽しむときの参考にしてください。

かんぴょうってどんな食べものなの?

かんぴょうは、ウリ科ユウガオ属であるユウガオという植物の実を加工したものです。
6~8月にかけて収穫した実を、専用のろくろのような道具で回転させながら薄く剝いていき、1~2日かけて乾燥させてつくります。

6㎏前後あるユウガオの実のうち、食べられるのは皮と中央の種・ワタ以外の部分のみ。
苦味の強い皮部分は二度剝きし、さらに中央の種・ワタを除いたかんぴょうにできる可食部分は、わずか200g程度だといわれているほどです。

アジア・アフリカの熱帯地域が原産とされるかんぴょうが、日本に伝わったのは西暦200~300年頃の古代。戦のために渡っていた朝鮮半島から、持ち帰られたとされています。
日本でかんぴょう発祥の地とされるのは現在の大阪市浪速区で、江戸時代までは大阪がかんぴょうの一大生産地でした。

しかし1712年、現在の栃木県にあたる壬生領(みぶりょう)にかんぴょう栽培が伝わり、積極的にかんぴょうの栽培・加工に取り組むようになったと言います。
このため近代以降、現在に至るまで栃木県がかんぴょうの名産地となっているのです。

なお、かんぴょうは加工方法・産地により分類されています。以下からは種類別に、各かんぴょうの違い・特徴を見ていきましょう。

かんぴょう

  • 最も一般的に国内で流通している種類
  • 国内産のかんぴょうのうち、防虫・防カビ・変色防止のために、乾燥後に二酸化硫黄による燻蒸(くんじょう)処理をしてあるもの
  • 水洗いしてから使う必要があるが変質しにくく、密閉容器に入れて常温保存できる

無漂白かんぴょう

  • 昔ながらの製法で作られた種類
  • 国内産のかんぴょうのうち、乾燥のみで燻蒸処理をほどこしていないもの
  • 燻蒸したものよりも色が濃く、褐色・あめ色をしている
  • 環境の変化に弱く変質しやすいため、密閉容器に入れて冷蔵保存する必要がある

中国産かんぴょう

  • 中国で栽培・加工された種類
  • 日本産のかんぴょうに比べ、水での戻し時間やゆであがりが少し早いのが特徴

かんぴょうの栄養にはどんな効果が期待できるの?

かんぴょうに豊富に含まれる代表的な栄養成分は、食物繊維・カルシウム・マグネシウム・カリウムの4つです。
以下に、それぞれに期待できる健康効果を紹介していきます。

食物繊維

かんぴょうには100gあたり30gもの食物繊維が含まれています。しかも水溶性と不溶性、両方の食物繊維を含んでいるのです。

水溶性食物繊維
排便を促し、腸内でコレステロールや糖を吸着し吸収を阻害する
不溶性食物繊維
有害物質の体外への排出を促し、腸内で膨らんで満腹感をもたらす

厚生労働省が推奨する1日あたりの食物繊維摂取量は男性で20g、女性で18g以上。
かんぴょうを食べれば、十分な便秘解消や整腸、生活習慣病予防効果が期待できるでしょう。

カルシウム

かんぴょうには100gあたり、およそ250㎎のカルシウムが含まれています。これは30~40代男女に推奨される1日の摂取量目安のおよそ半分。
積極的に摂取すれば、カルシウムの働きによる以下の健康効果を得ることができます。

  • 骨や歯を丈夫にし、骨折や骨粗鬆症の発症・悪化を防ぐ
  • 筋肉の収縮を助け、血液の凝固作用を正常に保つ
  • 神経を落ち着かせて、ストレスやイライラを軽減する

マグネシウム

カルシウムの吸収率を高めるとされる、ミネラル類の一種。
かんぴょうには、互いの吸収率を高めるベストバランスとされるほぼ2:1の割合で、カルシウムとマグネシウムが一緒に含まれているのです。

このためかんぴょうを食べることで効率的なカルシウムの摂取と、マグネシウムそのものによる酵素の活性化、神経・筋肉信号の伝達が良くなる作用が得られます。

カリウム

余分な塩分・水分の体外への排出を助けてくれる、ミネラル類の一種です。
高血圧や、体に過剰な塩分・水分が溜まることで起こる体のむくみを予防・改善し、心臓の働きを良くする作用が期待できます。

かんぴょうってどうやって食べたらいいの?

乾物であるかんぴょうは、水やお湯で戻す下処理をしてから、料理に使用します。

以下に、基本的なかんぴょうの戻し方をまとめていますので、参考にしてくださいね。

普通かんぴょうの場合

海水くらいの濃度の塩水を、かんぴょうがひたひたに浸かるようにかけます。

塩水の中で、かんぴょうをやさしくもみ洗いしてください。
水の中に白い汚れのようなものが出なくなったら、臭みが取れて味が染み込みやすい状態になっているので、取り出します。

流水で塩水を流してから、たっぷりの熱湯で柔らかくなるまで茹でます。茹であがったら水気を切り、用途に応じた長さに切り分けておきましょう。

無漂白かんぴょうの場合

軽く水洗いした後、たっぷりの熱湯で好みの硬さになるまで茹でてください。
塩水による塩もみ、水洗いの工程は必要ありません。
なお、用途が決まっているときは乾燥した状態で切り分けておいてもOK。海苔巻きに使うときは18cm前後に切り分けておくと、使いやすいですよ。

下処理した状態で保存袋に密閉しておけば、すぐ使える食材として冷凍保存も可能です。
海苔巻きの具材以外にも汁物、煮物の具材にしたり、油との相性も良いので炒め物にしてもおいしくいただけます。いろいろな調理法を試してみてくださいね。

おわりに:下処理さえしておけば、かんぴょうはいろいろな料理に使える!

ユウガオの実を干して作るかんぴょうは、食物繊維やミネラル類が豊富に含まれる健康に良い食材です。甘辛く煮て海苔巻きの具材にする他、汁物や炒め物の具材として使えます。乾物なので水洗いや下茹でなどの処理が必要ですが、慣れればそんなに時間もかかりません。下処理をして冷凍しておき、好みに応じていろいろな料理に使ってみましょう。

コメント