スマートフォンやパソコンなどのデジタル機器による疲労・依存を断つための手段として、デジタルデトックスがあります。
今回はデジタルデトックスとは何か、実践によって得られる効果や具体的な方法、デジタルデトックスを続けるうえでの注意点などを理解していきましょう。
デジタルデトックスの目的と効果って?
デトックスは「detoxification」を語源とした和製英語で、「解毒」という意味を持ちます。
そしてデジタルデトックスとは、スマートフォンやパソコンなどデジタル機器から離れることで、デジタル機器によるストレスから解放されることを目的として行われます。
デジタル機器とインターネットは、いまや私たちの生活に欠かせないインフラと言えます。
しかし、常にインターネットの世界の誰か・何かとつながった状態は、知らず知らずのうちに私たちの心身に負荷をかけ、視野を狭めているとの見方もあるのです。
デジタルデトックスを実践することで得られる効果としては、以下が挙げられます。
- デジタルデトックスによって期待される効果
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- 常に情報に触れ続けていた目、脳の疲れが取れる
- 強い光やたくさんの情報から遮断されることで、睡眠の質が良くなる
- 気持ちがスッキリして五感がさえ、想像力が高まりひらめきが良くなる
- ストレスが減り、気持ちが落ち着いて幸福感を得やすくなる
自分でデジタルデトックスする方法はある?
専門の施設やプランを利用しなくても、デジタルデトックスは自分の工夫ひとつで始められます。
以下を参考に、毎日の生活にデジタルデトックスする時間を作ってみましょう。
《ステップ1》まずは自分のデジタル依存度を確認する
自分で書き出すか、スマホの利用時間やその内訳を表示してくれるアプリなどを利用して、まず自分が1日のうちどの程度デジタル機器を使用しているか客観的に知ってください。
そうすれば、自分のデジタル依存度や、どのようなサービス・アプリに依存しているのかが見えてくるでしょう。
《ステップ2》特定のアプリの使用をやめてデトックス
自分のデジタル依存度を確認する際、スマホやパソコンにインストールしているものの使っていない機能・アプリも見えてきたと思います。
まずは自分のデジタル機器の中身を整理するところから、デトックスを始めてください。
1か月以上使用していない機能・アプリは不要と判断して削除し、本当に必要なものだけをのこすとスッキリします。
《ステップ3》デジタルに触れる時間を減らしてデトックス
ここからは、意識的にデジタル機器に触れる時間を減らしていきましょう。
仕事や生活に最低限必要な連絡は例外として、特定の時間帯・時間数はデジタル機器に触れないと決めて、デトックスしていきます。
例えば、食事中は食事を味わうことと一緒に食べている人との会話に集中する、お風呂に入ってから寝るまでは触らない、などルールを決めて実行するのです。
手持無沙汰でスマホに触りたくなるようなら、音楽やラジオを聞いたり、家族と話したり、本を読むなど他の楽しみに時間を割いてくださいね。
《ステップ4》デジタルを持ち歩かない時間を作ってデトックス
1日のうち、デジタル機器に触れない時間を作ることができたら、次は日常生活・仕事上の連絡に支障のない範囲でデジタル機器を持たず外出してみましょう。
例えば、誰とも約束のない休日の散歩中は、デジタル機器がなくてもあまり困りませんよね。
デジタル機器から手を放すことで、五感が研ぎ澄まされ、普段は気づかなかった風景や香り、人との出会いがあるかもしれませんよ。
デジタルデトックスを続けるための注意点は?
スマホを持ち歩かず、すべてのデジタル機器から一時的に遠ざかるデジタルデトックスの実践には、デメリットもあります。
皆がスマホを持ち歩くことが前提とされる現代において、デジタル機器を携行しないことは、外出先や人間関係において以下のような困りごとの原因となるでしょう。
デジタルデトックス中に起こる困りごと
- 経路検索やGPS機能が使えないため、知らない土地での移動が大変
- 仕事仲間や家族、友人、知人からの緊急の連絡に気付けず、応じられない
- 普段キャッシュレス決済を使っている場合は、現金を用意する必要が出てくる
- スマホなしで、どこに行って何をして時間を潰せばいいかわからなくなる
- スマホにメモを取る習慣のある人は、記録を取れなくなる など
円滑に、知人・友人に迷惑をかけずにデジタルデトックスを続けていくには、デジタルデトックスの実行前に以下のような準備をしておくと良いでしょう。
- デジタルデトックスの前の準備や心がけたいこと
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- 連絡をしてきそうな相手には、前持ってデジタルデトックスの予定を伝えておく
- 家を出ていつもとはまったく違う景色、体験を得られる場所に移動してしまう
- メモや大切なことの記録用に、紙とペンをバッグに入れておく
- デジタル機器なしでやりたいこと、やるべきことを紙にリストアップしておく
おわりに:段階的に、デジタルデトックスを生活に取り入れていこう
デジタルデトックスは、スマホやパソコンなどのデジタル機器から一時的に離れ、インターネット上のつながり・膨大な情報によるストレスから解放される目的で行われます。まずは生活や仕事に支障のない範囲で、徐々にデジタルに触れる時間を減らしてみましょう。少しずつ目や脳の疲れの軽減、気分がスッキリするなどの効果を実感できるようになりますよ。
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