色鮮やかな緑色と独特の苦味が魅力のゴーヤ。最近は白色のものも出回り始め、家庭菜園でも人気なことから、食卓にのぼる機会も増えているのではないでしょうか。
今回は、ゴーヤチャンプルなど沖縄料理で大活躍のゴーヤの栄養と、美味しく食べるためのポイントについて食材大辞典としてまとめました。
ゴーヤの栄養の特徴は?
苦瓜(ニガウリ)、ツルレイシなどとも呼ばれるゴーヤは、ゴツゴツとしたイボと苦い果肉で知られる好き嫌いが分かれる野菜です。しかしゴーヤは油との相性も良く、夏バテに効く次のような栄養を豊富に含んでいます。
- 苦み成分「モモルデシン」
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- ゴーヤの苦みのもとである、20種類以上ものアミノ酸から成る栄養成分
- 胃腸の粘膜を保護し、胃腸の状態を整える
- 食欲を増進させ夏バテの緩和に役立つ
- 血糖値や血圧を下げる
- 神経に働きかけて気分を整える
- ビタミンC
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- 風邪の予防や疲労回復、肌荒れの解消
- ゴーヤのビタミンCは炒めるなどしても壊れにくい
- 苦み成分との相乗作用でガンや老化の抑制効果を高めるといわれている
- ケガの回復を早め、骨を丈夫にする
- ストレスの解消にも役立つ
- 鉄分
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- 貧血予防に役立つ
- ビタミンCと一緒に摂ると吸収されやすくなる
- 食物繊維
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- 便秘解消に役立つ
- 腸内環境を整える
- コレステロール値の改善に役立ち、生活習慣病予防につながる
ゴーヤの選び方と保存するときのポイントは?
ゴーヤの選び方と保存方法のポイントは、次の通りです。
- ゴーヤの選び方のポイント
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- 張りがあり、ずっしりと重みを感じる切り口のみずみずしいものを選ぶ
- 色が濃く鮮やかで表面にツヤがあり、イボの大きさがそろって密についているものが新鮮で、苦みも強い
- ふっくらしていてあまり大き過ぎないものの方が美味しい
- ゴーヤの保存方法のポイント
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- ゴーヤは乾燥が大敵
- 濡れた新聞紙などにくるんでポリ袋などで覆い、野菜庫に立てて保存する
- すぐに使わないときは、中の種とワタを取り除いて水洗いせずにラップにくるむ
- さっと硬めに塩茹でしたり軽く炒めて冷凍すれば長期保存でき、使い勝手もよい
- 炒め物に使うなら、切って塩でアク抜きしたものを茹でずに生のまま冷凍することも可能
下ごしらえでゴーヤの苦味を減らせる?
ゴーヤの苦みは美味しさのポイントでもありますが、苦味が嫌いで食べられないという人もいるでしょう。苦味は下ごしらえである程度調節できますので、以下のポイントを参考に工夫してみてください。
- ゴーヤの下ごしらえ
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- 苦味を減らしたいときは、中の種とワタを取り除くときに、白っぽい部分をできるだけきれいにそぎ落とす
- 通常のアク抜きは、切ってから軽く塩を振って10~20分ほどおくだけでOK。苦味を減らしたいときは、軽く塩をまぶして30分ほどなじませしんなりさせてから冷水ですすぐ
- モモルデシンは水溶性。サッと熱湯をかけて湯通しすると苦みが抜けやすくなる
- 通常の下茹では1分程度で良い。苦みをしっかり取るなら数分間茹でる
- ゴーヤチャンプルーのような「炒め物」にすると、油でコーティングされ食べやすくなる
- つくだ煮や甘味噌を使うなど「コクのある濃い味付け」をすると苦みは気にならなくなる
おわりに:ビタミンCや胃腸を整える苦み成分が豊富。苦みは下ごしらえや料理で調整しましょう
ゴーヤ(ニガウリ)には、胃腸の働きを整える苦み成分「モモルデシン」や、風邪の予防や疲労回復、肌荒れなどに効果があるビタミンCなどがたっぷり含まれています。苦みが気になる場合は、下ごしらえでしっかり茹でるなど工夫しましょう。炒め物や濃い味付けの料理にするのも効果的です。
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