健康のため、ダイエットのため。新たにランニングを始める際に大切になるのが、ケガをしないためのシューズ選びです。
今回はランニングを始める方に向け、初心者向けのランニングシューズの選び方・履き方を、一般的なシューズとの違いと一緒に学んでいきましょう。
普通のシューズとランニング用の違いって?
走るとき、私たちの足にかかる負荷は歩いているときのおよそ3倍にもなると言われます。
このため、ランニングシューズには長時間走ることによる負荷から足を守るクッション性、ケガを防ぐための以下のような機能が加えられています。
- ランニングシューズ特有の機能
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- 走ることの負荷から足を守る、適度なクッション性
- 着地時の足の安定性を高め、ケガすることを防ぐ工夫 など
これらの機能は、歩くことを前提に作られた一般的なスニーカー、革靴、パンプス、サンダルなどには備わっていません。ランニングによる健康効果を正しく、ケガなく享受するためには、普通のスニーカーではなくランニングシューズを履く必要があるのです。
なお、ランニングシューズの機能は、足に合った適切なサイズを履いてこそ発揮されます。歩くとき、走るときにそれぞれ「快適」と感じる靴のサイズは、微妙に異なります。
このため、普段履いているものと同じだからという理由で安易にランニングシューズを選ぶと、思わぬケガや痛みの原因となってしまいます。
ランニングシューズは、普段履いている靴のサイズにかかわらず「走る」という行為に適したサイズのもの選びましょう。
次項からは、自分に合ったサイズのランニングシューズを選ぶためのポイントについて説明していきます。
サイズは少し大きめがいい?足のサイズの測り方
走るときは、つま先への負荷を軽減できるよう、指先に1㎝の余裕をもたせるのが基本です。ランニングシューズは足にピッタリくるサイズではなく、指先に遊びを感じられる「ちょっと大きめサイズ」を選んだほうが良いでしょう。
具体的には、あなたの足の大きさよりも0.5~1㎝大きなサイズのランニングシューズがベストとされていますので、まずは普段履いている靴のサイズに「0.5~1㎝プラスしたサイズのシューズ」を探しましょう。
ただ、よりフィット感あるランニングシューズ購入のためには、自身の足のサイズをきちんと計測したうえで選ぶことをおすすめします。
以下に、足のサイズの測り方と注意点をまとめていますので、参考にしてください。
足のサイズの測り方
「足長」を測る
足長は、かかとから一番長い足の指までの長さのことで、靴のサイズをみるときの㎝に当たる値です。
左右の足で値が違うときは、大きな方の値を採用しましょう。また、人間の足は朝よりも夕方の方がむくんで大きくなるため、夕方に計測するようにしてください。
「足囲」を測る
足囲とは、足の最も横に広い部分、指の付け根の周囲の値のことです。親指の付け根から小指の付け根まで、足にぐるっとメジャーを巻きつけて計測します。
座った状態と立った状態では足囲が変わるため、必ず足囲が大きくなる立った状態で測るようにしてください。
また、既に走るときに履くランニングソックスを購入しているなら、足の採寸はソックスを履いた状態で行います。できるだけ正確に、実際に走る環境に近い状態でサイズを測っておいた方が、ランニング中のあなたに合うシューズを見つけやすくなりますよ。
初心者向けのランニングシューズって?選び方のポイント
ランニングシューズは、ランナーのレベル別に備えておくべきポイントが異なります。
ランナーのレベル別、シューズに必要な機能の違い
- ペースが速く、走り慣れた上級者の場合
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- 地面に着地している時間が短いので、クッション性はある程度あればOK
- 軽量で、長い時間・距離を走っても疲れにくいソールのものが適している
- ペースが遅く、筋力も少ない初心者の場合
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- 地面に着地する時間が長くなるため、走ることによる負荷が足に伝わりやすい
- 十分なクッション性のあるシューズでなければ、足を傷めてしまいやすい
ランニング初心者は、少々重くても高いクッション性のあるシューズを選んだほうがいいでしょう。高いクッション性を備えた厚めのソールで、片足あたり250~280gの適度な重さのものがおすすめです。
クッション性と重さのあるシューズを履くことで、ランニングの負荷から足を守り、走りを安定させる効果が期待できます。さらに安定性を重視するなら、少し重量が重くなりますがソール部分に「シャンク」と呼ばれるプラスチック素材が入ったものを選びましょう。
条件に合う初心者向けのランニングシューズがみつかったら、試し履きをして実際の履き心地を確かめてみてください。同じサイズの靴でも、作っているメーカーや個人の足の形の違いにより、履き心地にはかなりの差が出ます。
実際の数値でだけでなく、足囲が窮屈でないか、つま先に余裕はあるかなど感覚的なサイズの確認も大切にしながら、購入するシューズを吟味してください。
怪我をしないための正しいランニングシューズの履き方
試し履きするときは、以下のように正しい履き方でランニングシューズを履いてから、履き心地を確かめましょう。
- まずは靴ひもをほどき、一番下まできちんと緩める
- 靴に足を入れ、かかとを地面に「トントン」と打ち付けて位置を合わせる
- かかとのカップにきちんとかかとが入ったら、つま先から純にひもを締めていく
- 靴ひもは、ひも穴の両側を指で押し上げ、足とのスキマをなくすよう締めていく
- 足がしびれず、心地よいと感じるくらいのフィット感で絞めていくのがコツ
- 最後に、つま先を浮かせるような状態にして、靴ひもを蝶結びにする
適切な履き方をすることで、本来ランニングシューズが持つ性能が正しく発揮され、過度な圧迫による足のむくみやケガを防ぐこともできます。
毎回ひもをほどき、結ぶのは面倒かもしれませんが、必ず実践してください。
ジムで履くならどんなシューズがおすすめ?
ジムで運動をする場合も、筋トレよりランニング、ジョギング、サイクリングなど有酸素運動をメインに行うなら、トレーニングシューズよりもランニングシューズがおすすめです。
ジム用のシューズはゆっくり長時間走ることに特化した「初心者用ランニングシューズ」を選びましょう。
ただし、相性には個人差があるので、各メーカーのものを実際に試し履きしながら、自分に合うものをじっくり探してください。
おわりに:初心者向けランニングシューズは、少し大きめを選ぶのがコツ。ただし試し履きは必要
ランニングシューズは、走っている間の負荷から足を守ってくれる大切なツールです。初心者のうちは筋力も持久力も十分でなく、地面へ足が接する時間も長くなりますから、走りの安定性を高め衝撃から足を守るクッション性に富んだモデルが求められます。
初心者用ランニングシューズは、自分の足より少し大きく、ソールの厚いものを選んでください。ただ、相性もあるので、必ず実際に試し履きしてから購入しましょう。
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