ほおずき市でもおなじみの「ほおずき」は、実は食べられる花野菜です。最近は食用のほおずきの品種がたくさん流通するようになりました。
こちらでは、食用ほおずきの栄養効果と、保存方法や見分け方、美味しく食べるコツについて食材大辞典としてまとめました。
食用ほおずきの特徴と栄養効果って?
日本では観賞用として有名なほおずきですが、欧米ではフィリサスと呼ばれる食用ほおずきが栽培されており、独特な濃厚で甘酸っぱい丸い実がデザート向けの果実などとして食されています。
食用ほおずきは、ガクである果実を包む殻が一般の観賞用のもののように赤くはありません。乾燥して色落ちしたカサカサした殻の中に、柔らかな表皮、果肉ともオレンジ色の、ミニトマトのような実が入っています。
日本でもここ数年珍しいフルーツとして徐々に知られるようになり、さまざまな品種が出始めていて、次のような栄養を含みます。
- 脂肪肝を予防
- ビタミンB群の一種で抗脂肪肝ビタミンといわれるイノシトールを含む
- 体内の脂肪が肝臓に蓄積しないためのコントロールを助け、コレステロール値を下げる効果が期待できる
- たっぷりのビタミンA
- 抗酸化作用があり、活性酸素を抑え動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病やがんの予防に役立つ
- 眼や髪、皮ふや粘膜の健康を守る
- 貧血などを予防
- 特に女性に不足しがちな鉄分も豊富に含む
食用ほおずきの選び方と保存方法のポイントは?
食用ほおずきの選び方と保存方法のポイントは、以下の通りです。
- 食用ほおずきの選び方のポイント
- 中の実の表面が傷みやすいので、実を包んでいる外皮であるガクが付いているものを選ぶ
- 実の表面に傷などがないきれいなオレンジ色に熟したものがよい
- 外からは確認しづらいので、なるべくガクそのものもシワがなく張りがあるものを選ぶのがおすすめ
- 食用ほおずきの保存方法のポイント
- 乾燥には強いが湿気に弱く濡れると傷みやすい
- 実を包んでいるガクを破らないようにガクごとそっとキッチンペーパーや新聞紙などでくるみ、水滴などが付かないようにしてビニールやポリ袋に入れて冷蔵庫に入れておけば、1週間ほど持つ
- 実だけを保存する場合も同様。ガクがない分傷みやすい
- 基本的に冷凍保存はできない
食用ほうずきのおすすめの食べ方は?
実の皮は薄いので、まずはそのまま実を食べてみましょう。口の中いっぱいに甘酸っぱい味が広がります。料理としては、サラダにアクセントとして散らすほか、ガクをつけたままデザートや肉料理などメイン料理の付け合わせに添えてもお洒落です。
もっとも多いのはスイーツでの利用で、ピューレ状にしてゼリーやムース、アイスクリームなどにすると風味の特徴を活かせます。
また、ドライフルーツにしてタルトなどに入れたり、ケーキのトッピングとしても親しまれています。甘さと酸味のバランスがよい食材なので、ジャムやソースにしても美味しいです。グリルや煮込むのもおすすめですが、加熱しすぎると繊細な香りが逃げてしまうので、火を通すときは短時間でサッと、がポイントです。
おわりに:生活習慣病や貧血を予防します。食べるなら生のまま、火を通すならサッとがポイント
食用ほおずきは、脂肪肝を予防するイノシトールを含むほか、生活習慣病予防や皮膚などの健康維持、貧血予防に役立つ栄養を豊富に含みます。そのまま生で食べても美味しく、サラダや肉料理の付け合わせ、さまざまなスイーツによく使われるほか、グリルや煮込みにも合います。ただし加熱し過ぎには注意しましょう。
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