最近、あんこ系スイーツの人気が高まっています。和菓子だけでなく、生クリームやアイスクリーム、パンケーキなどの洋風スイーツとも相性抜群のあんこは、甘くておいしいですが、どんな栄養が含まれているのでしょうか。
今回は、ボディビルダーも注目するあんこの栄養と食べることによる健康・美容への効果と一緒に解説していきます。旅先のグルメやお取り寄せを楽しむときの参考にしてください。
あんこにも種類がある?
あんこは原材料、そして作り方の違いにより、以下の種類に分けられます。
原材料を基準に分けたあんこの種類
- 小豆餡
- 小豆を原料に作るあんこ。一般的にあんこと言えば、小豆餡のことを指す
- 赤餡
- 小豆餡の別名だが、赤いんげんなど小豆以外の赤い豆を使った餡を指す場合もある
- 白餡
- 白いんげん豆など、白い豆を原材料とした白いあんこ
- 小豆餡に次いで全国的に見られるあんこで、練り切りやお菓子の生地部分の材料としても使われる
- ずんだ餡
- 枝豆を原料として作る、緑色のあんこ。主に山形県・宮城県で、郷土料理として作られる
- うぐいす餡
- 青えんどう、いわゆるグリーンピースを原料に作るあんこ。ずんだ餡と似た緑色をしている
作り方を基準に分けたあんこの種類
- つぶあん
- 豆の皮を破らないよう、裏ごしをせず、粒のかたちをのこして作られたあんこ
- こしあん
- 布などを使って裏ごしし、豆の皮を取り除いてペースト状にしたあんこ
- つぶしあん
- 裏ごしではなく、豆を潰してつくるあんこ。豆の皮も取り除かず、そのままのこす
- 小倉あん
- こしあん、またはつぶしあんに、別鍋で甘く煮た大納言小豆を混ぜたあんこ
なお小豆餡・赤餡・白餡・ずんだ餡・うぐいす餡のいずれも、作り方次第でつぶあん・こしあん・つぶしあん・小倉あんを作ることが可能です。
小豆を使った「あんこ」にはどんな効果があるの?
豆を主原料とするあんこには、以下のような栄養成分が含まれています。
- あんこに含まれる代表的な栄養成分
- ビタミンB群、サポニン、ポリフェノール、ミネラル類、食物繊維、植物性タンパク質
このためあんこを食べることで、以下のような健康効果を得られると考えられます。
生活習慣病の予防
あんこに含まれる以下の成分には、それぞれ生活習慣病予防効果が期待できます。
- サポニン
- 血中にコレステロールや中性脂肪がたまらないよう、調整する
- ミネラル類
- 体内の余分な水分と塩分の排出を促し、高血圧を予防・改善する
- ポリフェノール
- 抗酸化作用で、血管や内臓細胞の酸化・老化を遅らせる
- 食物繊維
- 便とともに老廃物の排出を促し、食後の血糖値の上昇を緩やかにする
骨や内臓の機能維持・向上
あんこに含まれる植物性のタンパク質は、私たちの血肉や骨をつくる原料となります。
また、ミネラルのひとつとして鉄分も含まれているため、貧血の予防や骨・内臓機能の維持、向上の効果が期待できます。
疲労回復と代謝促進
先述のサポニンには、肝臓の働きを助ける作用があります。また、ビタミンB群には筋肉の緊張を緩和して体の回復を促したり、エネルギー代謝を助ける働きが期待できます。
これらの成分を糖と一緒に摂取できるあんこを食べると、速やかな疲労回復に役立ちます。
ダイエット、美容への効果
あんこに含まれる以下の成分には、それぞれダイエットや美肌に良い作用が期待できます。
- ビタミンB群
- 糖や脂質のエネルギー変換や代謝を助け、体に溜まらないようにする
- ポリフェノール
- 抗酸化作用により、全身の細胞の加齢による劣化・老化を防いでくれる
- 食物繊維
- 便秘の解消、整腸作用により、肌荒れを防ぎ自律神経の働きを整える
- ミネラル類
- 体内の余分な水分や塩分の排出を促し、むくみを解消する
甘くておいしいあんこには、健康と美容の両面に対し、うれしい効果が期待できるのです。
ダイエット中にあんこを食べるときの注意点は?
ダイエット中にあんこを食べるときの注意点としては、以下が挙げられます。
- 食物繊維の摂りすぎで、かえって便秘になってしまうことがある
- 市販のものは砂糖がたっぷり使われているので、高カロリーになりやすい
- 餅やアイスクリームと一緒に食べると、その分、高カロリーになってしまう
これらを解決し、ダイエット中にあんこを食べて健康・美容への効果を得たいなら、以下のポイントを守りましょう。
ダイエット中にあんこを食べるうえで、守るべきポイント
できれば、自分で作って食べる
自分であんこを作れば、砂糖の量を調整することができますよね。カロリーの摂りすぎを防ぐためにも、できるだけ、市販ではなく手作りしたあんこを食べてください。
栄養価の高いつぶあんを選んで
ビタミンB群やポリフェノールなど、美容効果の高い栄養成分は豆の皮部分に含まれています。あんこを食べるなら、こしあんよりもつぶあんを意識的に選びましょう。
緑茶と一緒に食べて、脂肪の吸収を抑えよう
あんこと相性の良い緑茶には、脂肪の体内への吸収を緩やかにするカテキンが豊富に含まれています。緑茶と一緒に食べるのを癖づけておけば、ダイエット効果を高められます。
おやつにはあんこだけを食べるようにしよう
ダイエット中には、餅やアイスクリームなどと合わせるのではなく、あんこだけを食べるようにしてください。摂取カロリーを抑えられます。
おわりに:小豆など豆を主原料にするあんこには、栄養がたっぷり!
豆を甘く煮詰めて作るあんこは、豆に含まれるビタミンB群やミネラル、食物繊維、ポリフェノールなどを余すところなく摂取できる食品です。特に、粒の形をのこして皮ごと豆を食べるつぶあんは、あんこのなかでも栄養価が非常に高いと言えます。単体で食べるならダイエット中のおやつとしても最適ですので、ぜひ手作りしてみてくださいね。
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