美容や健康に気を使った食生活として「マクロビ」「マクロビオティック」という言葉を聞いたことのある人は、多いのではないでしょうか。
今回はマクロビオティックについて、そもそもの言葉の意味や実践により期待できる効果、始める前に知っておきたい大原則間で、具体的に解説します。
マクロビオティックをわかりやすく言うと?
略して「マクロビ」と呼ばれることもある「マクロビオティック」は、MACRO(長い、大きい)・BIO(生命)・TIQUE(術)の3語から成っています。
直訳すると「生命を永らえるための術」。もう少しわかりやすく定義すると、自然と調和をとりつつ健康的に暮らすための食事法を実践しよう、という考え方のことです。
マクロビオティックは、以下3つの条件・概念を満たす食事をとることで、実践できると考えられています。
- マクロビオティックの基本的な考え方
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- その土地のもの、季節の旬のものを食べ、体が置かれた環境に合ったものを食べよう
- 葉や根、茎、皮、頭や骨に至るまで、食材は可能な限り丸ごといただき栄養としよう
- 食材の持つ陰性、陽性を知り、陰陽のバランスがとれるよう意識して食べよう
なおマクロビオティックを続けることで、自身の心身と社会に以下のような効果・変化が期待できるでしょう。
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マクロビオティックに期待できる効果
- 体質改善が進み、肌荒れや便秘、冷え、むくみなどの症状が起こりにくくなる
- 健康的なダイエットや、体力向上に役立つ
- 血行が良くなるため生活習慣病、また加齢による心身の機能低下を防ぐ
- ストレスが軽減され、気持ちが明るくなって、不眠が改善される
- 体調が改善し、脳に送られる血液量が増えると、頭が冴え集中力や判断力が向上する
- 心身の調子が良くなってくると、仕事や人間関係でのミスが減ることも
- 有機農業を行う生産者や土地を守ることにつながり、エコである
マクロビオティックの原則
マクロビオティックに取り組むときは、以下の原則を生活の基本として理解し、日常生活で可能な限り実践しなければなりません。
マクロビオティックに取り組むうえで遵守すべき原則
- まずは前項で述べた3つの基本的な考え方を理解すべし
- 農産物は科学的な肥料や農薬を使わず、有機的な肥料のみ使用したものを選ぶべし
- 加工食品は、製造の過程で有害な添加物、化学調味料等を使用していないものを選ぶべし
- 穀物、野菜類を中心とした食生活を遵守し、肉類など動物性タンパク質は基本食べない
- カロリーに添加しやすい糖分の1日当たりの摂取量は、感触を含め適量に制限すべし
- 高血圧や腎臓病、心臓病の原因になる塩分摂取量も、許容量を守るべし
- 健康を害さないよう、水は十分な量をこまめに摂取すべし
- 食材の組み合わせは、病状や体質により「マクロビオティック食事法の十段階」の基準に沿って決めるべし
- 食事はひと口ごとに最低30回以上咀嚼し、量は腹八分目にとどめるべし
- 喫煙は禁止、飲酒は持病などのない健常者の場合は、少量ならOK
- 毎日適度な運動をし、睡眠や休息を十分にとって、ストレスに注意し克服すべし
- 定期的な検診を受けて、健康状態はこまめにチェックすべし
マクロビオティックを実際に始めるにはどうすればいい?
マクロビオティックを始めたいなら、まずは食事を少しずつ変えてみましょう。
動物性食品である肉の購入をやめ、有機農法で育てられた野菜・穀類を購入してください。玄米を白米に変え、その季節に旬を迎える野菜を中心とした食生活に変えていくのです。
次に、以下を参考に食材の陰陽を知り、両種のバランスをとって食べることをめざします。
- マクロビオティック的、食材の陰陽の見分け方
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- 陰性食材の特徴…冷たい、水分が多い、体を冷やす作用がある
- 陽性食材の特徴…熱い、水分が少ない、体を温める作用がある
慣れてきたら、肉類だけでなく乳製品、卵、大型の魚や砂糖の摂取も控えるようにしてくださいね。
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おわりに:マクロビオティックに基づき食を変えれば、心身や社会環境にも変化をもたらせるかも
自然と調和しつつ、心身を健康にするための食事をとろうという考え方をマクロビオティックと呼びます。具体的には肉類の摂取をやめ、暮らす土地やその時期に旬を迎える穀類・野菜類を中心の食生活に変えていくことで、心身をより健康にできると考えられています。マクロビオティックに興味があるなら、本記事を参考に少しずつ食事を変えてみましょう。
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