ワサビはいわゆる「和製ハーブ」の代表的なもので、寿司ブームなどの影響もあり海外でも人気です。最近は研究が進み、さまざまな健康効果が明らかになってきました。
今回は、ワサビの栄養効果とより美味しく食べるポイントについて食材大辞典としてまとめました。
ワサビの栄養成分と期待できる効果とは?
ワサビは、日本原産の多年生水生植物で古くから渓流や畑で栽培もされていますが、生育環境条件の厳しさや生育の遅さなどから希少価値が高いものとなっています。現在流通しているのは、日本の本ワサビとそれより約1.5倍辛いといわれる西洋ワサビ(ホースラディッシュ)が主流で、根茎部分以外に葉や花も季節を感じさせる食材として使われています。
特徴である鼻にツンとくる辛味はアリルからし油とよばれる成分によるもので、生の本ワサビの根茎部分に多く含まれ、次のようなさまざまな栄養効果があります。
- 抗菌・抗虫作用、消臭効果
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- 食中毒の原因菌となる細菌の繁殖を抑えたり、魚介類に繁殖する寄生虫の活動を止めるといった抗菌・抗虫作用がある
- 魚介類の生臭さの原因となる成分を他の化合物に変化させ生臭さを消す働きもある
- 抗酸化、抗ガン作用
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- 体内で活性酸素が過剰になる前に酸化を抑制し、持続性のある抗酸化力を発揮する
- 肝臓での発がん性物質の分解を助け、がんの予防効果も期待できる
- 美肌効果
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- 血流促進の作用によって肌の新陳代謝を促進することから、美白やシミ・そばかすの改善など美肌効果が期待できる
その他、アレルギー症状緩和や、血栓、糖尿病合併症の予防にも効果があることが実証されつつあります。
ワサビの選び方と保存方法は?
ワサビの選び方と保存方法のポイントは以下の通りです。
- ワサビの選び方のポイント
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- 緑色が鮮やかで、根元から茎が付いている上の方まで同じくらいの太さのものを選ぶ
- 肉質が緻密で美味しいのはゆっくりと時間をかけて成長したもので、表面の凸凹の目が詰まっていて、持ったときにずっしりと重みを感じる特徴がある
- ワサビの保存方法のポイント
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- 数日で使い切るなら、湿らせた新聞紙などで包みさらにラップで巻くかポリ袋などに入れて冷蔵庫に入れて保存しても良い
- 長期間保存するなら、グラスなどにワサビを立てて入れ、頭が出る位に水を張って冷蔵庫に入れ、こまめに水を替えながら保存する(1ヶ月ほどもつ)
- 冷凍が必要なら、ラップでしっかりと包んで丸ごと冷凍し、使うときは凍ったまますりおろす
ワサビを美味しく食べるために気をつけることは?
ワサビの風味と美味しさを活かすために、以下のことに気をつけましょう。
- 表面の皮に多くの香りや有効成分が含まれているので、皮はむかず洗うときも優しく洗う
- 茎に近いほうが辛味や香りが強いので、茎の方からすりおろす
- 金気との相性が悪いので、できるだけサメ皮のおろし金を使う。金物しかない場合は、おろしたらすぐに別の器に移す
- 辛味がしっかり引き出され香りがよく立つように、できるだけ目の細かいおろし金でゆっくりと円を描くようにすりおろす
ワサビと言えば刺身の醤油やお茶づけに使うのが定番ではありますが、牛肉料理に合わせたり、マヨネーズやドレッシング、魚料理のソースなどに加えても美味しいです。
おわりに:皮はむかず、茎の方から目の細かいおろし金でゆっくり円を描いてすりおろしましょう
ワサビの辛味成分には、抗菌・抗虫作用、消臭効果、抗酸化・抗ガン作用、美肌効果などのさまざまな効能があります。有効成分が多く含まれる皮はむかず、優しく洗い、辛味が強い茎の方からできるだけサメ皮の目の細かいおろし金でゆっくりと円を描くようにすりおろし、辛味と香りをしっかり引き出しましょう。
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