ナスは、最近は独自ブランドのものが増えてきていて、今まで以上に注目を浴びている野菜です。油料理との相性が良く、漬物や焼き茄子などあっさりした料理にも向いている万能食材でもあります。
今回は、ナスの栄養や選び方、保存方法、料理のコツについて食材大辞典としてまとめています。栄養効果を高めるためにも参考にしてください。
ナスにはどんな栄養が含まれてるの?
ナスは、水分が94%を占め低カロリーで体を冷やす働きがあります。ビタミンやミネラルが豊富な野菜というわけではありませんが、カリウムが多く含まれているほか、ナスニンというナス特有の成分があります。
- ナスニン
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- ナスの皮に豊富に含まれているアントシアニン系色素のポリフェノール
- 強い抗酸化力を持つ成分として注目されている
- 喫煙やストレスなどによって体内に発生するがんや生活習慣病のもとになる活性酸素を抑える
- コレステロールの吸収を抑える作用がある
- 網膜に働きかけることで眼精疲労の緩和や回復にも役立つ
- カリウム
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- 体内の余分な塩分を体外に排出する作用がある
- 高血圧改善に役立つ
- 体の熱を逃がす働きがあるため、夏バテ解消によいとされている
- 妊婦など体を冷やしてはいけない人は多量のナスを食べるのは控えた方がよい
ナスの選び方と保存のときの注意点は?
ナスを選ぶとき、保存するときには以下に気をつけてください。
- ナスの選び方
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- 皮の表面にハリとツヤがあり、濃い黒紫色をしているものを選ぶ
- 手に取ってみてある程度重さを感じるものを選ぶ
- 表面に大きな傷や色むらがないものを選ぶ
- なるべくガクの下の色が白いものを選ぶ
- ヘタの切り口がみずみずしいほうが新鮮
- トゲがとがっている(トゲがある品種の場合)ものを選ぶ
- ナスの保存方法
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- ナスは低温と乾燥に弱いため、手に入れた日に食べてしまうほうが良い
- 余ったときは冷蔵保存、冷凍保存のどちらかで保存する
- ナスの冷蔵保存
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- 水気をよく拭き取り、1つずつラップで包んで保存袋に入れる
- 必ず野菜庫で保存する
- 保存の目安は10日ほどだが、3~4日で使い切るのがよい
- ナスの冷凍保存
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- 食べやすい大きさにカットし、水でアク抜きをした後キッチンペーパーでしっかりと水分を拭き取る
- 1回の調理で使う量に小分けしてラップで包み、密閉袋に入れて冷凍庫で保存する
- 保存の目安は1カ月で、使うときには凍ったまま加熱調理するのがポイント
ナスの栄養を活かすための料理のコツは?
ナスの栄養を活かすには、以下を参考に「栄養が含まれている部分を捨てない」ように気をつけてください。
- ナスの栄養成分は皮に偏っているので、皮ごと調理するようにする
- ナスニンは水溶性で、切ってから水にさらすと成分が流れ出てしまう。アク抜きなどでも長く水につけ過ぎないようにする
- 油で切り口をコーティングできるので、油で炒めたり揚げたりするのがオススメ
- 油を避けたい場合は、スープや味噌汁などで溶けだした成分を摂取する。加熱で柔らかく食べやすくもなる
- 皮つきのまま味をしみ込ませるには、皮に切れ目を入れる。ただし、切れ目から栄養が溶け出してしまう可能性がある
- 蒸し料理など水を使う場合は、蒸した後に切るなどできるだけ表面積を小さくする。出汁を別の料理に使うのも効果的
おわりに:皮ごと食べるようにしましょう。油で調理するか、スープにするのがオススメです
ナスの栄養を活かすには、まず栄養が含まれている皮の部分を捨てることなくしっかり食べるようにしましょう。ナスニンなどは水に溶けやすいので、水に長くつけたりするのは避け、切り口をコーティングしてくれる油での調理や溶けだした成分を摂取できるスープなどで食べるのがオススメです。
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