本メディアではアフィリエイト広告を利用していますが、コンテンツ制作はウェル旅編集部が独自で行っています。メーカー等はコンテンツの内容や商品のランキング・評価等の決定に一切関与していません。

昆布の栄養は美容、健康にどう役立つの?

グルメでケア
この記事は約6分で読めます。

鍋や味噌汁の出汁にしたり、ごはんと一緒に炊いたり、和え物や煮物の具材にしたり。昆布は古くから、日本人の健康と暮らしを支えてきた食材です。

今回は昆布の栄養や種類、期待できる健康効果と適切な使い方について、見ていきましょう。旅先のグルメやお土産選び、お取り寄せの際に役立ててくださいね。

昆布にはどんな種類がある?

昆布は北海道全域をはじめ、近隣の青森県・岩手県・宮城県の三陸海岸沿いに生息する海藻です。地域により、獲れる昆布の種類・適切な利用方法は以下のように異なります。

函館沿岸で獲れる「真昆布」
  • 昆布の最高級品とされる種類
  • 幅が広く肉厚なのが特徴
  • 主に上品な甘味のある、透き通った出汁をとるのに使用される
  • 地域によっては佃煮や塩昆布になることも
羅臼沿岸で獲れる「羅臼昆布」
  • 別名「羅臼オニコンブ」
  • 柔らかな肉質で、香り高く黄色がかったコク深い出汁がとれる
  • 出汁の他におやつ昆布、佃煮としても使われる
利尻、礼文、稚内沿岸で獲れる「利尻昆布」
  • 真昆布に比べて硬い質感の種類
  • 透明で風味の良い出汁がとれるため、懐石料理のだし昆布として重宝される
  • 塩昆布の原料になることも
日高沿岸で獲れる「日高昆布」
  • 別名「三石(みついし)昆布」
  • 濃く黒みを帯びた緑色をしていて、柔らかいため煮物料理に適している
  • 出汁をとる他おでんや煮物の具材、佃煮の材料となる
釧路・根室沿岸で獲れる「長(なが)昆布」
  • 長さが6~15mにもなるため、この名がついた種類
  • 生産量が最も多く、佃煮やおでん、昆布巻きなど煮物用の具材に加工して使う
  • 5~6月に獲れたもののみ「棹前(さおまえ)昆布」と呼ばれる
釧路・根室地方沿岸で獲れる「厚葉(あつば)昆布」
  • 葉の厚みを特徴とする種類
  • 長昆布とほぼ同じ地域に生息している
  • 昆布巻きや佃煮に加工して煮物の具材になる他、酢昆布の原料ともなる
北海道の日本海側沿岸で獲れる「細目(ほそめ)昆布」
  • 幅が細く、切り口が白いのが特徴の種類
  • 粘りが強いため、とろろ昆布や納豆昆布、刻み昆布に加工されることが多い
函館沿岸で獲れる「がごめ昆布」
  • 粘りが強く、表面にカゴの網目のような独特な模様がある種類
  • 粘りを活かせる松前漬けの材料やとろろ昆布、おぼろ昆布などに加工される

日本では古く縄文時代から食べられてきた昆布ですが、全国的に広まったのは鎌倉時代の中期ごろから。
北海道と本州を交易船が行き交うようになったことで、各地の郷土料理に昆布が用いられるようになっていきました。

以降、昆布の流通域は時代とともに拡大し、江戸時代には現在の沖縄県にまで到達。各地で伝統的な食文化を担ってきたといわれています。

昆布の栄養にはどんな効果が期待できるの?

昆布に含まれる栄養成分とそれぞれの健康効果を、以下にまとめました。確認してくださいね。

水溶性食物繊維

昆布には、海藻特有の水溶性食物繊維であるアルギン酸やフコイダンを豊富に含みます。
粘りを生み出すこれらの食物繊維には、以下のような健康・美容効果が期待できます。

  • 腸内で脂肪や糖が摂取されるのを防ぎ、血中の脂肪値・血糖値上昇を抑制する
  • 老廃物を便として排出するのを助け、腸内環境を整えて便秘解消と免疫力をアップさせる
  • 大腸と小腸、膵臓の細胞を増やし、タンパク質の消化を助ける
  • 老廃物の排出促進、消化力向上により、ダイエット効果をもたらす
  • 過剰な塩分を体外に排出し、高血圧や鉱脈効果を予防する
  • 脳の働きを助け、頭の回転を良くする

カルシウム

昆布には、牛乳のおよそ7倍のカルシウムが含まれています。継続的に昆布を食べてカルシウムを補給すれば、以下の健康効果が期待できるでしょう。

  • 骨や歯を作る原料となり、子どもの成長や体の形成を助ける
  • 妊婦や高齢者など、骨が脆くなりやすい人の骨粗鬆症を予防する
  • ストレスを緩和し、イライラした気持ちを和らげる

ヨード

昆布をはじめ、海藻に多く含まれるミネラル類の一種がヨードです。ヨウ素と呼ばれることもあるこの栄養成分は、甲状腺に働きかけ以下のような健康効果をもたらします。

  • 体の代謝や成長を促進する甲状腺ホルモンの分泌を促す
  • 甲状腺ホルモンの作用により、疲労回復や免疫力向上を助ける
  • 肌の代謝も活発化させるため、美容効果が期待できる

ただし、ヨードの過剰摂取は甲状腺ホルモンの働きを抑え体調不良を引き起こします。摂取量は制限し、適量を心がけてください。

ビタミンB群

昆布には、ビタミン類のうちビタミンB1・ビタミンB2が豊富です。疲労を回復し、肌や髪を健康に保つ働きがあるため、老化予防や美容に効果的と言えます。

フコキサンチン

昆布の色の源が、色素成分であるフコキサンチンです。フコキサンチンは以下2つの作用で、生活習慣病予防に効果を発揮すると言われています。

  • 脂肪が体脂肪、または内臓脂肪として蓄積されるのを防ぐ
  • 体脂肪の燃焼を促すタンパク質を活性化し、糖の筋肉での利用も促す

グルタミン酸

グルタミン酸は、昆布だしのうま味を作り出しています。少ない塩・砂糖だけでも料理をおいしくしてくれるため、高血圧や糖尿病の予防・改善に役立ちます。

その他のミネラル類

鉄やカリウム、ナトリウムなど、昆布にはカルシウムやヨード以外にもたくさんのミネラル成分が含まれています。

昆布のミネラル成分は、他の食材に含まれるものに比べ吸収率が良いとされています。昆布は不足しがちなミネラル成分を補うのに、非常に適した食材なのです。

昆布の出汁の使い方と出汁を取ったあとの使い方は?

「だし昆布」と明記されているものを使えば、簡単に昆布から出汁をとることができます。

昆布からの出汁の取り方は2通りで、水に一晩つけておく水出し、または水から沸騰直前まで煮て取り出す湯出しがあります。

はじめてとった一番だしは、昆布特有の上品な香りをうま味を感じられるため素材の味を活かした料理、または食材の色を変えたくないときに使うのがおすすめ。

対して、その後にもう一度出汁をとった二番だしは柔らかい風味なので、砂糖や醤油・味噌で味付けする煮物や味噌汁に向いています。

昆布だしに鰹節、干しシイタケからとった出汁を合わせれば合わせだしとなり、さらに深いうま味を感じられる調味料となります。

また、出汁をとった後の昆布もぜひ料理に使って食べてください。出汁には溶け出ない、食物繊維や抗アレルギー成分などの栄養を摂取できます。

出汁をとった昆布は、そのまま刻んで佃煮やふりかけ、煮物の材料として再利用しましょう。

すぐに料理ができないときは3㎝角に切って、ラップに包んで冷凍しておくと1か月程度はおいしく保存できますよ。試してみてくださいね。

おわりに:昆布は生活習慣病予防、美肌や老化防止に役立つ食材

たくさんのミネラル類、ビタミンB群、食物繊維やうま味成分を含む昆布は、おいしいだけでなく健康・美容効果をもたらしてくれます。具体的には生活習慣病予防、便秘解消、免疫力向上、老化予防、美肌・美髪効果が期待できるでしょう。

近年では家庭で調理をする機会も減りましたが、慣れれば調理に手間もかかりません。ぜひ、本記事を参考に幅広く使える食材として、昆布を食事に取り入れてみてくださいね。

コメント