走っていると徐々に息と心拍数が上がり、呼吸が苦しくなっていきますよね。
今回はランニング中の呼吸を少しでも楽にし、長く楽しく走るための呼吸のコツを紹介。苦しくなってしまう理由やさまざまな呼吸法、花粉症への対処についても解説します。
走っていると呼吸が苦しくなる原因って?
ランニング中、体内の糖や脂肪を運動するためのエネルギーに変換し、筋肉を動かすことに多量の酸素が消費されています。このため、体への負荷が大きくなるランニング中に呼吸が苦しくなるのは当然のことです。
ランニング中に息が苦しくなり、呼吸が乱れる原因としては以下が考えられるでしょう。
- ランニング中に息が苦しくなってしまう原因
-
- 走り始めて5分以内に苦しくなるなら…走るペースが速すぎるのかも
- 走っているうちにゼエゼエしてしまうのは…心肺機能が不十分なのかも
- 体の痛みとともに呼吸が乱れてくるなら…筋肉が足りず体が悲鳴を上げてるかも
呼吸を整えて楽に走るには、筋力と心肺機能を上げるとともに効率的に肺・体内に酸素を送り込む呼吸法を身に付け、実践する必要があるでしょう。
ランニングの呼吸法は自分に合う方法とリズムを見つけよう
きちんと体に酸素が行き届いていないと、どれだけ筋力や持久力が十分のこっていても、走り続けることはできません。
だからこそ、効率的に体に酸素を取り入れ酸欠を防ぐ、ランニングに適した呼吸法を身に付けることが非常に重要です。
以下からは、ランニングに適した4つの呼吸法をご紹介していきます。
①2回に分けて呼吸する方法
2回連続で空気を吸い込んだ後、2回連続で空気を吐き出す。「スッスッハッハ」というリズムになる、多くのマラソンランナーに使われている呼吸法です。
②深く吸い込み、深く吐き出す呼吸法
深呼吸に近い方法で、長い時間をかけて深く息を吸い込み、同じくらいの時間をかけて空気を吐き出します。「スー―ハーー」というリズムになり、《1》と似た効果を得られます。
③普段は意識せず、苦しくなったら息を吐く方法
走っているときは、苦しさを感じるほど空気を吸い込んでしまいがち。しかし肺の中には、ほとんどの場合は空気がのこった状態になっています。
呼吸が苦しくなってきたら、落ち着いて一度「ハ――――」っと域を吐き出してみてください。肺の中が空っぽになれば新しい空気を吸い込めるので、呼吸がラクになります。
④6拍子呼吸法
空気を細かく3回に分けて吸い込んだ後、同様に3回に分けて吐き出す呼吸法です。①2回に分ける呼吸法の応用のようなもので、「スースース―ハ―ハ―ハ―」と行います。
2回に分ける呼吸法を意識するとり、よりも1回1回の呼吸を深くなめらかにするように意識するのがポイントです。
上記4つの呼吸法を試してみて、あなたが一番楽に走れるものを採用してください。
なお、ランニング中の呼吸は口呼吸よりも酸素を多く摂取できる鼻呼吸で行うのが良いとされます。ランニング中の呼吸も、普段と同様に鼻で行いましょう。
ただし、鼻呼吸をしばらく続けても楽にならなかったら、口呼吸に戻してOKです。あまり一般的な方法に捉われ過ぎず、あなたにとって楽な方法をとれば良いですよ。
腹式呼吸のトレーニングでつくる長く走れる体
呼吸は、肋骨を広げて胸にある肺に酸素を取り込む胸式呼吸と、おなかに酸素を取り込む腹式呼吸の2つに大別できます。ランニング中の呼吸は、より多くの酸素を取り入れることのできる腹式呼吸で行うのが理想的です。
以下の方法でトレーニングをして、腹式呼吸で走れるランナーをめざしましょう。
腹式呼吸の練習方法
まずリラックスした状態で仰向けに寝て、おなかに手を当てて深呼吸します。
おなかが膨らむのを感じながらゆっくり息を吸い込み、ゆっくりと吐き出す。これを繰り返すことで、どんな姿勢でも意識的に腹式呼吸をできるようになっていきます。
ラン前のストレッチで呼吸が楽になる?
上半身の筋肉をほぐし、柔軟にしておくことも、ランニング中の楽な呼吸につながります。
夕方やレースの前には、疲れや緊張で体が強張ってしまいがちです。走る前に以下の方法でストレッチをして、肺やおなか周りの筋肉の柔軟性を高めておきましょう。
- ランニング中の呼吸を楽にする、おすすめのストレッチ法
-
- 鎖骨のしたあたりに両手を当て、少し下に抑えるようにしながら深呼吸
- 頭のうえに手をやり、左手首を右手首で掴み、上半身を右側へぐーっと倒す
- 2と同様の動きを反対方向にも行い、上半身の左右の筋肉・組織を伸ばす
- 腰の少し低い位置、お尻の上あたりに両手を当てて息を吸い込みながら、背中の方で両肘を中央に寄せていく。このとき、腕と腰で体を支え、少し反っておなかも伸ばす
ランニング用マスクって?花粉症の人が楽しく走るには?
春先をはじめ、花粉症の人にとって花粉の飛散量の多い時期のランニングは辛いものです。
以下に花粉症の人でも楽しくランニングを続けるためにできる工夫をまとめましたので、参考にしてくださいね。
- 花粉の季節のランニングのためにできる対策
-
- 予報をもとに、花粉の飛散量の多い日や時間帯のランニングを避ける
- 症状の悪化を防ぐため、起きてすぐのランニングは避け、きちんとアップをする
- あまりに花粉の飛散量が多いようなら、ジムなどでルームランナーを使う
- 材質などを工夫し、ウェアなどで部屋に花粉を持ち込まないよう注意する
- ランニング用の通気性の良いマスクを着用し、走りに出かける
おわりに:ランニング中の呼吸は鼻で、腹式呼吸を意識してみよう
走っているときは、平常時に比べ多くの酸素を必要とします。効率的に酸素を取り込み、体に行き渡らせることができれば、ランニングの呼吸を楽にすることができるのです。最も楽に走れる呼吸法があなたに合った方法ですので、本記事で紹介した呼吸法を、より多くの酸素を摂取できる鼻呼吸・腹式呼吸で試してみてくださいね。
コメント