アスパラガスは、栄養ドリンクの成分として使われることもある「アスパラギン酸」の名前の由来にもなった栄養豊富な野菜です。
今回は、アスパラガスの栄養を役立てるヒントや選び方・保存のコツなどを食材大辞典としてまとめています。アスパラガス特有の心地よい食感は、選び方と保存方法がポイントになってくるので、ぜひ参考にしてください。
アスパラガスの種類による違いって?
アスパラガスは、地上に伸びてくる新芽の茎を食用とします。アスパラガスには鮮やかな緑のイメージがありますが、次のようないくつかの種類があります。
- グリーンアスパラガス
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- 定番ともいえるアスパラガス
- 発芽後日光に当てて育てることで鮮やかな緑になる
- やや苦みがあり栄養価が高い
- ホワイトアスパラガス
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- グリーンアスパラガスと同じ品種だが、土を盛って芽に日を当てず軟白栽培をしたもの
- 柔らかく甘みがあるが栄養価は低め
- 傷みやすく生での流通量は少ない
- パープルアスパラガス(紫アスパラガス)
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- 表皮にアントシアニン系の色素を多く含む鮮やかな紫色の品種
- 加熱すると緑になる
- 栄養価が高く柔らかく甘みも強い
- 生産量が少なく一般には出回りにくい
- ミニアスパラガス
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- 長さ10cmほどの細く小さなアスパラガス
- 輸入ものが多い
- グリーンアスパラガスと同じ品種で栄養価も変わらない
アスパラガスの栄養の効果は?
アスパラガスの約90%は水分で低カロリーですが、ビタミンやミネラルが豊富で他の食品には無い栄養素も含まれています。さらに、茹でてもこれらの栄養成分はほとんど流失しないという性質があります。
- アスパラギン酸
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- 新陳代謝を活発にする
- 筋肉疲労時にたまった乳酸をエネルギーに変える働きがあるアミノ酸の一種
- 疲労回復、スタミナの増強に効果がある
- 利尿作用により腎臓や肝臓の機能回復にも役立つ
- ルチン
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- 抗酸化作用を持つポリフェノールの一種
- 老化でやせた毛細血管に弾力を与え強くする働きがある
- 高血圧や動脈硬化の予防に効果がある
- ビタミンCの吸収を促進する作用もある
- 葉酸
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- ビタミンB群の1つ
- DNAなどの核酸を合成する役割がある
- 赤血球の形成や胎児の発育を助ける、妊婦には欠かせない栄養素
上記のほかに、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンB群、ビタミンK、カリウムなども含まれ、風邪、ストレス、むくみや便秘、冷え症、生活習慣病などの予防に役立つほか、美肌にも効果があるといわれています。
選び方や保存するときのコツは?
アスパラガスを選ぶポイントと保存方法は、次の通りです。
- アスパラガスの選び方
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- 穂先がほどよく締まっている、まっすぐに形よく伸びたものを選ぶ
- みずみずしく根元まで張りがあり切り口が新しいものが新鮮
- 色が鮮やかな黄緑色ものが柔らかく美味しい
- 切り口が乾燥していたり筋張っているものは繊維が硬くなっているので避ける
- アスパラガスの保存方法
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- 乾燥しないように、ラップで包むか端を少し切り落としてぬれたペーパータオルで切り口を包みビニール袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に立てた状態で保存する
- 冷凍保存は、さっと下茹でしてから適当な長さに切り、バットなどに広げて一気に凍らせてから保存バッグで冷凍する
おわりに:疲労回復やスタミナの増強のほか、血管を丈夫にし生活習慣病予防などにも役立ちます
アスパラガスは、ビタミンやミネラルが豊富で、ほかの食品にはないアスパラギン酸を含みます。新陳代謝を活発にし、疲労回復、スタミナの増強に効果があるほか、腎臓や肝臓の機能の回復を助けます。またルチンも豊富で、血管や骨を丈夫にし、老化やさまざまな生活習慣病を予防します。
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