百合根は、食用として栽培されたユリの球根(正確には葉が変形したもの)のことです。会席料理や割烹などの高級料理でも使われる野菜ですが、安く購入できる食材でもあるので、家庭料理でも大活躍します。
今回は、百合根の栄養効果と美味しく食べるコツについて、食材大辞典としてまとめました。
百合根に含まれる栄養と効果とは?
百合根は栄養価が高く、古くから和漢薬用に珍重されてきました。
野菜としての百合根は、鱗片がいくつも重なった球根を食用としたもので、主に次のような栄養的特徴があります。
- エネルギー源となる炭水化物が主成分
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- イモなどと同様、炭水化物が主成分で、体に吸収されエネルギーに変わる
- カリウムが豊富
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- 野菜の中ではトップクラスの含有量
- 利尿作用があり、むくみの改善が期待できる
- 塩分の排出を促すことで、高血圧の予防にもつながる
- 筋肉の収縮をスムーズにする働きがある
- 老廃物の排泄をうながす働きがある
- 食物繊維が豊富で約半分は水溶性
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- グルコマンナンとよばれる食物繊維が豊富
- 便秘解消や整腸効果がある
- 食物繊維の約半分は水溶性
- コレステロールの吸収を抑え生活習慣病の予防にも役立つ
そのほか、造血をサポートし貧血予防に役立つ葉酸も豊富ですが、非常にアクが強く食あたりを起こす場合があるので、食べ過ぎには注意が必要です。
百合根の選び方と保存方法は?
百合根の選び方と保存方法のポイントは以下の通りです。
- 百合根の選び方のポイント
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- 全体に白くふっくらとして、鱗片に張りと重みがあり硬く締まっているものを選ぶ
- 全体に紫色がかったものは苦みが強い場合が多いので避ける
- ばらしてパックに詰めたものもあるが、おがくずと一緒に詰められた丸のままの方が新鮮
- 百合根の保存方法のポイント
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- 鮮度のよいうちに食べた方がいいので、なるべく早く食べるのが基本
- おがくずに埋めたまま袋に入れて冷蔵庫で保存すれば1ヶ月ほどもつ
- むき出しのものは新聞紙などにくるみ袋に入れ冷蔵する
- 鱗片をばらしたものは、さっと硬めに塩茹でしてから水気を切って自然に冷まし、保存用密閉袋に入れて冷凍して保存する
百合根の下処理と料理のコツは?
百合根は加熱するとほんのり甘くホクホクとした食感をもちます。調理では鱗片をばらして使うことが多いですが、火の通りが早いので加熱しすぎて食感を損なわないように気をつけましょう。
百合根を下処理するときは、以下の手順を参考にして下さい。
- 百合根の下処理の手順
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- おがくずなどを水で優しく洗い落とし、外側の鱗片から一枚ずつはがしていく
- 茶色い部分などを削り取って白い部分だけにし、必要なら飾り切りなど細工する
- 塩を加えた水を沸騰させ、泳がせるように1~2分ほど大きい鱗片から茹でていく。少量の酢を湯に加えるときれいな白色に仕上がる
料理では、茶碗蒸しや含め煮、和え物などで使われることが多いですが、素揚げや天ぷら、唐揚げ、炒め物などにしても美味しいです。甘みを活かして甘露煮やきんとん、ミキサーにかけて深みのあるポタージュにしてもよいでしょう。
ジャガイモのように丸ごとアルミホイルに包んで焼き、軽く塩とバターをのせて食べると特有の風味とホクホクを味わえます。
おわりに:デトックス作用とエネルギー源に恵まれた元気のもと。ただし食べすぎには注意
百合根は、エネルギー源となる炭水化物が主成分で、余分な水分や塩分、老廃物を体外に排出するカリウムの含有量が非常に多く、水溶性不溶性が半々で便秘予防や整腸、生活習慣病予防に役立つ食物繊維も豊富に含まれています。
白くふっくらとした重みがある締ったものを選び、おがくずに入った丸のままのものがおすすめです。食べすぎると体調が悪くなることがあるので、その点については注意してください。
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