ニンジンはカロテンの名前に由来になるほど、βカロテンが豊富に含まれている野菜です。最近は糖度が高い品種も増えてきて、昔に比べるとずいぶん食べやすくなりましたよね。
今回は、ニンジンの栄養と選び方や保存方法について、食材大辞典としてまとめました。身近な野菜なので、参考になると思います。この機会にチェックしてみてください。
ニンジンの栄養と健康効果って?
ニンジンは、産地をかえながら全国で生産されている、一年中手に入る緑黄色野菜です。豊富な栄養を含みますが、特に次の栄養が代表的でしょう。
- βカロテン
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- カロテンという名前の由来になるほど、多くのカロテンが含まれている
- 発がん抑制や免疫活性化作用がある
- 体内でビタミンAに変わると、髪や視力、粘膜、皮ふのほか、喉や肺など呼吸器系統の健康を維持する働きをする
- 皮に特に多く含まれるのでなるべく皮つきで食べるとよい
- カリウム
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- 体内にある余分な塩分を排出する働きがある
- 血液循環を良くし高血圧の予防にも役立つ
- 食物繊維
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- 腸の働きを活発化させ便秘の解消に役立つ
- 脂質や糖、塩分などを吸着して体外に排出する働きがある
- さまざまな生活習慣病の予防・改善効果が期待できる
なお、金時ニンジンなどの赤い色はカロテンの一種であるリコピンとよばれる色素で、高い抗酸化作用があり、ニンジンの葉の部分にも同様の栄養がたっぷり含まれています。
ニンジンの見分けるときと保存するときの注意点は?
ニンジンの見分けかたと保存方法のポイントは以下の通りです。
- 見分け方
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- なるべくオレンジ色が濃く、表面に傷やひび割れのないものを選ぶ
- 京ニンジンや金時ニンジン以外は先が細くなり過ぎていないものを選ぶ
- 切り口が茶色くなっていない新鮮なものが良い
- 軸が太いものは硬い芯の部分が多いので、軸の部分が細いものを選ぶ
- 葉付きの場合は葉がしおれていないものを選ぶ
- 保存方法
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- 丸ごと保存する場合は、できるだけ乾燥しないように新聞紙などで包み冷蔵庫で保存する
- 寒い季節なら冷暗所でも問題ない
- 葉付きのものは葉の部分を根元から切り、根と分けて保存する
- 切ると切り口から傷み始めるので、ラップでぴったりと包んで冷蔵し3~4日ほどで使い切る
- スライスしたものなどはそのまま並べて一気に凍らせてから保存袋などに入れて冷凍保存しておくことも可能
- 煮物用に乱切りしたものなどは水から硬めに下ゆでしてから冷凍し、使う時には凍ったまま調理するとよい
ニンジンって葉っぱも食べられるの?
ほどよい苦味のあるニンジンの葉は、生でも食べることができるものです。泥がついていることが多いのでよく水洗いしてから使いましょう。
しかし、葉が根の部分の栄養を吸収してしまうこと、しなびやすく見た目がよくないことから、売場で見かけることはほとんどありません。一般の葉付きニンジンを手に入れるには、自分で栽培するか農家から直接購入する必要がありそうです。
ただ、最近では葉ニンジンとして「ニンジンを間引いた若い葉」や「ミニキャロットの葉」など専用に水耕栽培された柔らかい葉も売られています。
おわりに:肌や視力の健康維持や、高血圧をはじめとした生活習慣病予防、便秘解消に役立ちます
ニンジンはさまざまな栄養を含みますが、特にβ-カロテン(ビタミンA)が豊富で、発がんの抑制、免疫の活性化、髪や視力、粘膜、皮ふのほか、喉や肺など呼吸器系統の健康を維持します。また、血液循環を良くし、高血圧の予防にも役立つカリウムや、便秘の解消に役立ちさまざまな生活習慣病の予防・改善効果が期待できる食物繊維も豊富です。
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