ニラは、いわゆる「スタミナ系料理」によく使われる野菜です。元気になりたい、パワフルになりたい、血色が良くなりたいときに食べる人も多いと思います。
今回は、ニラが持つ栄養のパワーと栄養を活かすための料理のコツについて食材大辞典としてまとめました。
ニラにはどんな栄養がある?
独特の香りが特徴のニラは、次のような健康効果のある栄養成分を豊富に含んでいます。
- 疲労回復、滋養強壮
- ニラの香りのもとになっているアリシンは、ビタミンB1の吸収を助けるとともに代謝を良くする働きがあり、疲労回復や滋養強壮に効果がある
- 免疫力強化、がん予防
- アリシンには強い殺菌力や免疫力を高める作用があり、がん予防にも効果があるといわれる。また、免疫力を高めがんの発生を抑えるとされるβカロテンも豊富
- 老化、生活習慣病予防
- アリシンの血行促進作用により動脈硬化や血栓の予防、冷え性にも効果が期待できる。また、βカロテンは体内でビタミンAに変わり髪や視力、粘膜、皮膚の健康維持に役立ち、抗酸化作用のあるビタミンC、ビタミンE、食物繊維も豊富で、老化や生活習慣病を予防する
そのほか、造血を助ける葉酸、鉄分、デトックス効果のあるカリウム、骨を丈夫にするカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分も豊富に含まれています。
ニラの選び方と保存方法
ニラを選ぶときと保存するときのポイントは以下の通りです。
- 選び方のポイント
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- 緑色が濃くツヤがあり、幅が広く柔らかいもので葉先までピンとしているものを選ぶ
- 束の根元を持ったときに張りがあり大きく曲がらないものを選ぶ
- 根元の切り口がみずみずしく新しいものを選ぶ
- 折れた葉や、葉に白い斑点などが無いものを選ぶ
- 保存するときのポイント
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- ニラは基本的に傷みやすいので、早目に食べきる
- 葉が折れるとそこから傷んでくるので、折れないように新聞紙で包み袋に入れて冷蔵庫の野菜室に立てて保存する
- 食感が弱りベタっとしてしまうが、汁物やニラ玉など混ぜて固める料理などに使うなら冷凍も可能
- すぐに使えるように洗い水気をふき取ってから使う長さに切って1回に使う量に小分けし、平たくラップに包み冷凍する
- 冷凍したニラを使うときは凍ったまま使う
ニラの栄養を活かすために料理で気をつけることは?
ニラは栄養豊富な野菜ではありますが、料理する過程で失われやすい栄養もあります。栄養を効率よく摂取するために、料理するときは次のことに気をつけましょう。
- ニラの栄養を効率よく摂るポイント
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- 栄養を逃さず食べるにはナムルなどでできるだけ生で食べる
- 根元の白い部分にはアリシンが豊富で細かく刻むとアリシンが増加する
- 一方、葉先にはカロテンやビタミンEが豊富だが調理の過程で失われやすい
- 根元と葉先で切り方を変え、葉先は大きめに切り加熱し過ぎないようにするのがよい
- 火が通りやすいので炒め物などは手早く仕上げる
- 茹でる場合は沸騰させた湯に1~2分入れ、歯ざわりを残す
- 栄養を効率的に摂るには、豚肉やレバー、卵などと合わせる料理がおすすめ
- 餃子や野菜炒めなどで豚肉を一緒にとるとビタミンB1がしっかり摂れる
- レバニラ炒めなどにすると、ビタミンCが鉄の吸収を高めるので貧血予防の効果が期待できる
- ニラは、完全食品といわれる卵では補えないビタミンCと食物繊維が豊富。ニラ玉などで食べれば栄養価の高い食事になる
おわりに:疲労回復や滋養強壮、免疫力強化、がん、老化、生活習慣病予防に効果が期待できます
ニラには、アリシンのほかβカロテン、ビタミンC、ビタミンE、食物繊維のほか、ミネラル類も多く含まれています。疲労回復や滋養強壮に効果があるほか、強い殺菌力、血行促進、免疫力向上、がん予防、抗酸化作用などがあり、老化や生活習慣病の予防にも効果を発揮します。
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